すぐ融資ってホント?緊急小口資金を記者が申込んでみたら
居住地の社協のホームページで条件をあらためて確認し、4月22日(水)、社協に電話してみた。電話口で、「コロナの影響で収入が激減したので、緊急小口資金の融資を受けたい」と伝えると、最初に電話に出た女性がテキパキと対応してくれた。
このときに聞かれたのは、次のことだ。
1:居住地の確認
2:仕事の内容と、新型コロナウイルス感染症による経済的な影響(まずはざっくり)
3:最近の収入状況と、昨年比でどれくらい減ったか。
ここまで話したところ、「おそらく融資の対象になりますので申し込んでください」とのお返事。「おそらく」とは、融資にあたり審査が必要なのでたしかなことはいえない、という意味なのだろう。
話はスムーズに運んだ。事前に社協のホームページをチェックしておいたため、条件や質問事項が頭に入っていたからだ。もう一つ、昨年と今年の月々の収入をすぐに伝えられたのも役立った。定収入のある職業とは違い、筆者の場合、月々の収入に大きなばらつきがあるため、一応計算しておいたのだ。ここで正しい数字を伝えられなければ、申請を認められなかった可能性がある。
ちなみに(2)では、フリーランスのライターをしていることを話した上で「複数のクライアントから業務委託のような形で発注を受けていて、月々の収入にはばらつきがある」、「原稿を自由に書けばお金になるわけではなく、クライアントからの発注があって初めて売上げになる」ことも話した。職業の詳細を伝えるのではなく、「収入を得る仕組み」と「なぜコロナで収入が減ったか」に絞って伝えるとスムーズに話が進むと感じた。
ここにも印鑑のカベが!!
通常の緊急小口資金の貸付には、「印鑑登録証明書」と「実印」が必要らしい。しかし筆者は印鑑登録をしていない。そこで窓口の方に確認してみると……。
「印鑑証明がない場合は郵送での申請はできないので、来所での申し込みになります」
実印と印鑑登録があれば、郵送で申請ができるという。こんなご時世でも印鑑が必要なのか。出向くとなると感染リスクもあるし面倒だと思いつつ、やはり申請することに。
このとき準備するように言われたのは下記の4つだった。
(1)運転免許証などの本人確認書類(原本)
(2)収入減少を証明できる書類
(3)公共料金の支払い証明書
(4)銀行印
(1)は、原本を持参すれば、社協の担当者がコピーをとるとのこと。
(2)は相談の結果、昨年と今年の銀行通帳を持参することになった。筆者の場合、Web通帳を利用しているので、取引明細のデータをプリントアウトして持っていくことに。
(3)は、必要とする意味が今ひとつわからないが……。ポストに入っている請求書ではなく、「自分の口座から支払っている」という証明が必要らしい。筆者の場合はWeb通帳に水道料金の引落し記録があるので、(2)と同じ書類でOK。クレジットカードで払い、Web明細を利用している場合は、「スマホでWeb明細を表示すれば、画面の写メを撮らせてもらいます」と言われた。
銀行のWeb通帳やクレジットカードのWeb明細を使用する場合は、スマホですぐに示せるように、サイトのURLやIDやパスワードを確認しておくべきだろう。
(4)は、返済用の書類に押印が必要とのことだった。
申請は順番待ちだろうからゆっくり準備すればよいとのんきに構えていたら、窓口の方が、「明日の10時、あるいは明後日なら9時、10時と14時、3つの枠が空いています」と。これほどスピーディーに予約がとれるとは意外だったが、明後日の10時に予約をとった。所要時間は1時間程度とのこと。来所にあたり、「咳や発熱がないこと」「新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者でないこと」を確認された。