兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第25回 はじめてのハローワーク】
ライターのツガエマナミコさんは、若年性認知症を患う兄と2人暮らし。病気がわかった後も会社勤めを続けてきた兄だったが、ついに退社することに。今後の生活を見据えて、引越もし、病院へも付き添い…と日々兄を支えるツガエさんだが、厳しい現実に直面することも多いらしく。
「明るく、時にシュールに」、でも前向きに認知症を考えます。

失業保険は、たぶん出る…
「離職票」が届いたのは兄が会社に行かなくなって3か月が経った頃でございました。退職金や障害基礎年金と同じように失業保険もいただけないのではないかと半ば諦めておりましたが、「失業保険はたぶん出る」と社長様からご連絡をいただき、待ちに待った離職票でございます。
さらに、ほぼ同時に小振りな段ボールが会社から届きまして「え?何かお餞別的なものかしらん。ご迷惑をかけたのに申し訳ないわ、もうオホホ」とわたくしの強欲ランプが点灯いたしました。ところが、宅配の送り状を見ると、「エプロン、ジャンパー、傘、文房具他」と書いてあり、会社のロッカーにあった兄の私物だとすぐに察しがつきました。
この時、己の強欲を恥じたと同時に、他人事ながら「ああ、本当にやめたんだ」と寂しい気持ちがいたしました。ある意味、離職票のような事務的な紙切れよりもズシンとくる「お別れ」であり「おしまい」のお知らせでございます。本来ならば