「なんとなく不調」の時に食べたいご飯 不調改善レシピ
秋から冬にかけて”なんとなく”体の不調をおぼえる女性も多いのではないだろうか。成城松村クリニック院長で婦人科医の松村圭子さんによると、40代以降のなんとなく不調を改善するには、次の栄養素が鍵になるという。
最強のバランス栄養食は豚汁&けんちん汁
「まずいちばん大切なのは、たんぱく質。年を重ねるにつれて筋肉の量は減っていきますから、筋肉を作るたんぱく質を摂らないと、歩行や立ち座りがつらくなる“ロコモティブシンドローム”(運動器症候群)になりかねません。動物性(肉・魚)と植物性(大豆・ナッツ類)をバランスよく、肉や魚なら毎食片手のひら1杯分(約80g)は摂ってほしいですね」(松村さん、「」内以下同)
特に大豆製品には、女性ホルモン同様の作用が期待できる大豆イソフラボンが含まれているので、更年期に効果的なうえ、納豆やみそなどの発酵食品なら、腸内環境を整えてくれるので、“一石三鳥”といえる。
「大豆は本当に優秀。たんぱく質以外にも、腸内環境を整える食物繊維も豊富。大豆たんぱく成分、βーコングリシニンは、内臓脂肪の増加を防いでくれるので、メタボ予防にもいい。毎朝毎晩摂って損はない、最強食材といえます」
もちろん、糖質、ミネラル、ビタミンなど他の栄養素もバランスよく摂り入れることも大切。とはいえ、バランスを考えるのは大変。そんな時は、みそ汁にすれば、間違いはないと言う。
「ビタミンとミネラルは海藻類や野菜、きのこ類を入れればしっかり摂れます。特に小松菜は、鉄分の補給になるのでおすすめです。肉、野菜がたっぷり入った豚汁やけんちん汁は、まさに“バランス栄養食”。体調がすぐれない時やメニューに迷った時は、ぜひ取り入れましょう」
今ならさんまを! オメガ3脂肪酸も大切
たんぱく質同様大切なのは脂質だと松村さんは続ける。
「油といっても良質なものでないと意味がありません。オリーブオイルやごま油もいいですが、青魚や荏胡麻油、亜麻仁油に含まれていてコレステロールを下げてくれる“オメガ3脂肪酸”を意識して摂りましょう。今の時期なら旬のさんまで摂るのもいいし、荏胡麻油や亜麻仁油をサラダにかけて摂ってもOK。それも、チキンサラダや豆腐サラダにかければ、ビタミン、ミネラル、たんぱく質が同時に摂れておすすめです」
オメガ3脂肪酸は熱に弱い。亜麻仁油などはサラダにかけ、炒め物など熱を通す場合はオリーブオイルやごま油と使い分けよう。
食事には体を温める効果もあるため、3食きちんと摂ることは、不調を改善するための大前提といえる。