1回5分、1日2回で転ばない体に!話題の「転倒防止体操」<パート1>
【1】深呼吸から肩回し
●ココに効く
腕を上げ、深呼吸をすることで胸が開き、姿勢を改善。さらに肩を回すことで肩甲骨が動きやすくなる。
●方法
1.頭の後ろで両手を組み、鼻から息を吸いながら、胸を広げ、両ひじを開き、口から息を吐きながらゆっくり元に戻す。
2.手を肩の上にのせ、ひじの先で大きな円をゆっくり描くように前に回す。終わったら、後ろ回しも同様に。
●ポイント
腰や上体が反りすぎないよう注意し、肩を回すときは肩甲骨が大きく動いているかを意識する。腕を上げるときや後ろに回すときは、痛くない程度でOK。
【2】肩の運動
●ココに効く
肩甲骨と上腕骨を上下に動かす。肩、背中全体が動きやすくなり、五十肩の予防・改善に最適だ。
●方法
1.腕を左右に広げ、両肩ひじを90度に曲げ、手のひらを内側に向ける。
2.その姿勢のまま両腕を親指が前にくるようにひねりながらまっすぐ上げ、頭の上で両手の甲を合わせる。ゆっくりと1の位置に両肩を戻す。1と2の動きを数回繰り返す。
●ポイント
耳の後ろ側の位置で両腕を伸ばすと、さらに運動効果が上がる。
【3】首のストレッチ
●ココに効く
首の下から肩、背中まで広がる僧帽筋の柔軟性を改善。肩こりも解消する。
●方法
1.左手を腰の後ろに回し、右手は頭に添え、そのまま右に、気持ちよい位置まで倒す。
2.反対側も同様に。
●ポイント
手を腰の後ろに回すことで、首の横側の筋肉が伸び、効果が高まる。
【4】体側のストレッチ
●ココに効く
普段伸ばすことの少ない脇腹や腰を支える筋肉をストレッチ。腰回りが柔らかくなり、腰痛予防になる。
●方法
1.両手を腰に当て、体を右方向に倒す。倒した方のひじは、地面に向かって倒れていくイメージで。
2.同様に左側も行う。
●ポイント
ストレッチは腰が伸びていると感じる程度に行う。体を斜めに倒すことで、腰の後ろの筋肉も伸びる。
【5】スクワット
●ココに効く
体重を支えるのに重要な足を鍛える。背中を曲げずに、まっすぐにすることで正しい姿勢が保てるようになる。
●方法
1.両手を頭の後ろに組み、足を肩幅に開く。
2.椅子に座るように股関節から曲げ、ひざ関節が90度になるまでゆっくりとひざを曲げていく。ゆっくりと体を戻す。これを数回繰り返す。
●ポイント
足の裏で地面を押すようにして立ち上がることで太ももの裏側も強化できる。
【6】大腿四頭筋のストレッチ
●ココに効く
片足で立ちながら、太ももの前を伸ばすことで、バランス感覚が養われる。続けることで太ももの前の筋肉を柔らかくでき、ひざ痛の改善にも有効。
●方法
1.右足で立ち、左足を曲げて左手で左足の足首をつかんでしばらくキープ。
2.逆側も同様に行う。バランスがとれない場合は壁などに手をついても可。
●ポイント
両ひざは離さずに、お腹に力を入れるとより効果が高まる。腰が反りすぎないよう注意して。
【7】ハムストリングスのストレッチ
●ココに効く
ハムストリングスとは太ももの裏側のこと。ここが硬いと腰が丸くなり、腰痛や不良姿勢の原因になる。意識して伸ばして。
●方法
1.両足を肩幅より少し広めに開き、両手をひざに置いて、左足のつま先を上げる。
2.背筋は伸ばし、股関節から曲げるように意識して、上体を右足側に倒す。左も同様に行う。
●ポイント
背中が丸くならないように注意。ひざの裏側がまっすぐ伸びていることを意識する。
【8】つま先立ちの運動
●ココに効く
体重を支えたり、歩くときに重要なふくらはぎと足指を強化。つまずき防止に最適。
●方法
1.足を肩幅よりやや狭く開いて立ち、両手を腰に置く。
2.両足の指に力を入れながらつま先で立ち、ゆっくりと元の姿勢に戻す。
●ポイント
親指の付け根に力を入れるイメージで立つと、足全体や足指の関節周辺の筋力を強化できる。
【9】ふくらはぎのストレッチ
●ココに効く
【8】のつま先立ちの運動のあとに、ふくらはぎをストレッチすることで、柔軟性が高まる。ふくらはぎを伸ばして緊張させることで、アキレス腱へのストレスも軽減できる。
●方法
1.右足を前に、左足を後ろにして足を前後に開き、前足のひざに両手を置く。
2.左足のかかとを上げないよう、3~5秒左足のひざを伸ばす。
●ポイント
反動をつけずにじっくり伸ばす。
イラスト/鈴木みゆき
※女性セブン2017年6月15日号