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健康

「1分骨たたき」「階段の上り下り」で骨を活性化!【骨粗しょう症】を予防するトレーニング法を整形外科医が解説

 状況によっては完治が難しく、そのまま寝たきりになるケースが多い「骨折」。体を動かさない時間が増えると骨の代謝が悪くなり、骨粗しょう症の発症リスクも高まると専門家は指摘する。骨を強くするための自宅でできる簡単なトレーニング法を紹介する。

教えてくれた人

矢吹有里さん/整形外科医、女性のための整形外科「ゆりクリニック」院長。閉経後の女性たちの強い骨を作る「骨美容」をメディアで提唱

中村光伸さん/整形外科医、「光伸メディカルクリニック」院長。整形外科医の立場から骨を強くするための運動、生活習慣などを発信。著書に『医者が考案した 骨粗しょう症を防ぐ 1分骨たたき』(アスコム)

大友通明さん/栄養整形外科医、「大友外科整形外科」院長。整形外科に栄養療法を取り入れる。著書に『栄養整形外科医の 一生折れない骨をつくる「強骨みそ汁」』(青春出版社)

自分の骨が実年齢より老けていないか要確認

 いつまでも強い骨を保つためには「まずは、自分の骨の状態を知ること」と、整形外科医の矢吹有里さんが続ける。

「整形外科や婦人科などで骨密度検査は受けられます。20代のピーク時を100%として、80%以下で骨量減少、70%未満で骨粗しょう症と診断されます。骨粗しょう症と診断されたら治療は待ったなしですが、骨量減少は生活習慣を見直し、骨を強化する習慣を取り入れることで改善できます」(矢吹さん・以下同)

 仮に骨粗しょう症と診断されたとしても、適切な治療を受ければ、寝たきりリスクを防ぐことはできる。

「最近は、骨密度を上げて骨折を予防するなど、さまざまな種類の薬が出ています。骨密度検査はすべて保険適用なので、安心して受けられます」

 骨がもろくなって慌てないよう、骨を強くし、丈夫に保つ習慣を始めよう。

食事&生活習慣から分かる!「あなたの骨リスクチェック」

 下の項目に1つでもチェックがあれば、骨が弱くなっている可能性が。医療機関で骨密度検査をするとともに、いまの食&生活習慣を見直し、骨を守る生活を始めよう。

□インスタント食品をよく食べる

□たばこを吸う、お酒をよく飲む

□年齢が50才以上だ

□閉経を迎えた

□運動する習慣がない

□家にいることが多い

□足腰が痛い

□疲れやすくなった

□猫背になったと感じる

日光浴や階段の上り下りでも骨を強化できる!

 整形外科医の中村光伸さんは、「朝起きて15分以内にカーテンを開け、日光を浴びる」と言う。

「日光には体内でビタミンDを生成する働きがあるため、15分程度の日光浴が欠かせません。

 また、寝ている間に成長ホルモンが分泌され、骨の成長と修復が行われるため、骨にとって良質な睡眠も欠かせません。理想の睡眠時間は8時間。朝の日光を浴びることで睡眠ホルモンのメラトニンの原料となるセロトニンの分泌が促進され、夜の入眠を促しぐっすり眠ることもできます」(中村さん)

 日々の生活の中で、意識して体を動かすことも大切。

「たとえば、いままで座って見ていたテレビを、15分立って見るだけでも筋肉は鍛えられます。

 家事にできるだけ手作業を取り入れると筋肉が使えます。たとえば、ほうきやぞうきんを使って手を動かすだけでも充分運動になり、筋力が上がります。階段を使うときは、下りを意識するといいですね。上りよりも下りの方が足を踏ん張るため、重力による骨への刺激が加わりやすいのです。

 デパートなどでは、3階まではエレベーターなどで上がり、下りるときは階段を使いましょう。家で小刻みにジャンプをするのもおすすめです。1回につき、30回程度で行えば、骨が丈夫になりますよ」(栄養整形外科医の大友通明さん)

適度な刺激で骨と筋力を強化し、転倒を予防

「骨を丈夫にするには、適度な刺激が必要」と中村さんは語る。

「骨を刺激すると若返りホルモンと呼ばれる『オステオカルシン』が分泌されます。このホルモンは認知症や糖尿病予防にも大きく役立つことがわかっています」(中村さん・以下同)

 骨を刺激するといっても強くする必要はない。

「患者さんに、1日100回ひざをトントンとたたいてもらったところ、2か月ほどでオステオカルシンの分泌量が約20%もアップしました」

 さらに、「転倒予防のために筋力アップも必要」と矢吹さんはすすめる。

「転ぶことで骨折してしまうケースが多いので、転ばないためにスクワットなどの筋トレで筋力を強化することが重要です。また、片足立ちを1分以上続けるなどバランス感覚を養うことも必要です」(矢吹さん)

【トレーニング1】トントンたたいて骨を刺激!「1分骨たたき」

 骨の細胞を活性化させるために運動は欠かせない。日常生活で気軽にできる簡単な動きが、骨を鍛えるトレーニングになるのだ。

<座ったまま>

 いすに座り、両手を握る。右のこぶしで右ひざを、左のこぶしで左ひざを、交互にトントンと10回ずつたたく。

<立ったまま>

 背筋をまっすぐ伸ばして立ち、足踏みをする。足を地面に着くときは、かかとからドンと落とすよう意識しよう。

【トレーニング2】バランス感覚を養う「腸腰筋のトレーニング」

【1】壁の前にまっすぐ立ち、壁に両手をつける。そのまま太ももを上げて足踏みを30回行う。足を上げるときは、ひざが90度になるよう意識する。

【2】【1】ができるようになったら、壁の横に立ち、右手を壁について足踏みを30回行う。反対側も同様に。慣れたら手をつかずに足踏みを30回行う。

【トレーニング3】足腰を鍛える「大腿四頭筋のトレーニング」

【1】テーブルに両手をついて、いすに座る。両手はそのままにして、立ち上がる→座るを30回繰り返す。自分のペースで行おう。

【2】【1】ができるようになったら、テーブルに片手をついて、立ち上がる→座るを30回繰り返す。最後に、手をつかずに立つ→座るを繰り返す。

【トレーニング番外編】縄なし「縄跳び」にトライ

「ジャンプ系の運動は、骨によい効果をもたらす」と言うのは、矢吹さんだ。

「10分程度のジャンプ系の運動を週3回続けると、骨密度がアップすることがわかっています。私が患者さんにすすめているのが、縄なしで行う縄跳びです。1日に10分程度でOK。1回3〜4分を3回行っても効果があるとされています」(矢吹さん)

 縄の代わりにタオルなどを使ってリズムをとるとやりやすい。

取材・文/廉屋友美乃 イラスト/早瀬あやき 写真/PIXTA

※女性セブン2026年4月30日号

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