志穂美悦子さん 人生100年時代に心と体を健やかに保つ秘訣「今日の幸せを5つ数えて眠る」「ネガティブなことは絶対に言わない」
1973年にアクション俳優としてデビューし、「数々の壁を乗り越えてきた」という志穂美悦子さん。俳優から専業主婦へ、50代でフラワーアーティストに転身。そして新たに挑戦中のシャンソン歌手と、現在「人生第4章」。人生100年時代を生きる知恵やヒントを教えてもらった。
老いを前向きに捉えたい
「よくテレビCMで見るけれど、高齢者がひざや関節が痛いっていう表現に納得がいかないんですよ。60代、70代ってそんなイメージなの?って。私たちの世代は、高齢者のイメージをもっと変えていかなきゃと思いますね。だって、老いを前向きに捉えて生きていたいじゃないですか。
生きていれば、幸せなことばかりではない。困難に直面して落ち込むこともありますが、体を動かすことで気持ちもリセットできますし、物事をポジティブに捉え直すことができるようになると思います」
ネガティブな言葉は絶対に言わない
「でもこれまでの人生も、壁にぶつかることは多々ありましたが、『どうせ私なんて、若くないから』とか、ネガティブな言葉は絶対に言わないと決めています」
人生100年時代、志穂美さんが心を健やかに保つ方法があるという。
「毎晩、眠る前に今日の幸せを5つ数えるんです。
たとえば昨晩は、『おいしい秋刀魚が食べられた』『娘と久しぶりに女子トークができて嬉しかった』『シャンソンの練習に無事に行けた』『暖かい布団が気持ちいい』。そんな小さな幸せを感じながら眠りにつく。体に幸せを充満させるイメージです。
人生第5章、6章、90代はどんな楽しいことが待っているのか。ある著名な僧侶のかたが、90歳で老眼が治って目が見えるようになったと(笑い)。そのときを楽しみにして、老いを恐れずに生きていきたいですよね」
志穂美悦子の人生第4章、そしてこれから
俳優から子育て期、現在までの人生をプレイバック!
R20「アクション俳優」
ジャパンアクションクラブに所属し、日本人初の女性アクション俳優に。主演作『二代目はクリスチャン』、『男はつらいよ』シリーズのマドンナ役などで活躍。
R30「専業主婦・子育て期」
夫の長渕剛さんを支え、3人の子供育てる。「夫は子煩悩な一面もあり、公立小学校に行かせて運動会では校庭のブルーシートで家族揃ってお弁当を食べました」
R50「花創作家として活躍」
長年続けてきたフラーワーアレンジメントの写真を集めた写真集の売り上げを東日本大震災に寄付。これがきっかけで国宝の奈良・薬師寺の東院堂を花で飾る依頼が舞い込み、花の活動が本格化。
R60「シャンソン歌手に挑戦」
「鬼無里」の姓は長野県の美しい村から、名は初めてレギュラー出演した『キカイダー01』の役名ビジンダーのマリから。
「80代も歌って踊れる肉体を維持したい。100歳まで老人のイメージを変えていきたいですね」
撮影/小倉雄一郎 取材・文/熊谷あづさ
※女性セブンムック『人生100年時代、もっとワクワク暮らすために「やめる」「始める」100のヒント』より
●志穂美悦子さん、今年70歳に「ずっと頑張ってきた自分を褒めて生きましょう!」昨年からはシャンソン歌手としても活躍中
●志穂美悦子さん、シャンソン歌手への挑戦「孫もいる今、ようやく自分が好きなことを追求できる」「メイクも衣装も他人任せにしない」生き方