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2024.11.18 06:00
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週刊脳トレ|「どっちが多い?」に挑戦して識別する能力を伸ばしていきましょう
認知症はスイッチが切り替わるように突然起こるのではなく、ゆっくりと近づいてきます。また前段階としてMCI(軽度認知障害)という状態もありますが、この段階なら改善する見込みはあるのです。そのために必要となるのが脳への血流を増やし、脳の神経細胞のつながりをよくすることです。頭を使う作業が血流増加にいいことは知られています。この効果を高める方法にはいくつかあって、中でも手軽にできるのは「普通と少しズレた問題」を解くことです。スッキリ解ける問題よりも脳は力を出そうとするため、血流が増えるのです。脳トレや頓智の利いたなぞなぞなどは、実は楽しみながら脳を元気にしているのです。
監修:広川慶裕(ひろかわよしひろ)
1984年、京都大学医学部卒業。精神科医として、認知症予防/治療やうつ病などの精神疾患治療に専念。2014年より、ひろかわクリニック院長。精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医・指導医、日本医師会認定産業医。毎週水曜と隔週土曜に、クリニックにて運動と思考力を鍛える「認トレ教室」を開催している。著書に『認知症予防トレーニング 認トレ 一生ボケない! 38の方法』(すばる舎)、『あなたの認知症は40歳からわかる!!! 早期発見で発症、進行を抑える』(悟空出版)など。