「できれば老眼だと気づかれたくない」人が多いと判明40代以上への調査に見る「老眼」「老眼鏡」のイメージ【老眼セルフチェック付き】
雑誌や新聞を遠くに離して読んだり、パソコンから距離を離して見ている人はもしかすると老眼の可能性がある。人の目の機能は45才頃から近くが見えづらいなどの自覚症状が出てくるという。40代以上に聞いた老眼や老眼鏡の印象について紹介する。
本やスマホの文字が読みづらくなったら老眼の始まり
「本や新聞の文字が読みづらくなった」「スマホやパソコンが見えにくく目が疲れやすい」。そんな症状が続いたら、目の老化が始まっているかもしれない。
「老眼=老視」は、年齢とともに近くのものが見えづらくなる目の状態のことを言い、平均的に45才前後から自覚症状が出てくることが多いとされている。
目にはレンズの役割を担う水晶体があり、その周辺にある毛様体筋と呼ばれる筋肉(調節力)が緩んだり、引き締まって縮んだりすることにより、水晶体の厚みを変えピントを調節する。
老眼は、加齢とともに水晶体の弾力と毛様体筋の働きが低下することで、十分に水晶体の厚さを変えることができなくなり、近くのものが見えにくくなったり、近くから遠くへのピント合わせに時間がかかったりする“目の老化現象”だ。
今回は全国101店の眼鏡専門店を運営するビジョンメガネが、40代以上のシニア世代に「老眼」や「老眼鏡」に関するイメージ調査を実施。自然な加齢現象である老眼や目の負担を軽減する老眼鏡の印象を探った。
40代の多くが老眼や老眼鏡にマイナスイメージを持っている?
今回、40~60代の男女106人を対象にアンケート調査を実施した。
老眼については、40代の29.7%が「老けた印象で受け入れにくい」、27%の人が「できれば気づかれたくない」と回答。好意的に捉えている40代ではたったの10.8%だった。男女別でみると、男性の方が「できれば気づかれたくない」(20.75%)と感じている傾向が高いことも分かった。
また、40代の約7割が「老眼鏡をかけることに抵抗がある」ことが判明。目の負担を軽減したいと思っている一方で、老眼鏡は「老人のものという印象」(29.25%)、「おしゃれなものが少ない」(26.42%)といった、ネガティブな印象があるようだ。
自宅で簡単にできる老眼セルフチェック法とは
老眼になると、近点距離が目から遠ざかっていく。個人差はあるが、近点距離が30才では目から14センチ前後、40才では22センチ前後とされている。いつ老眼が始まるかは個人差があるため、目の疲れを感じるようになってきたら、まずは眼科や眼鏡店で視力測定してみるといいだろう。
目の状態を正確に知るためには視力測定が必要だが、指先を使って簡単にチェックする方法もある。
人差し指の腹の方を顔のすぐ近くに置き、そこから指をどんどん遠ざけていき、指紋がくっきりと見えるところ(ピントが合うところ)で動きを止める。その地点での目からの距離を測ると、自分の「近点距離」を知ることができる。近点距離が30センチ以上で、小さい文字を読む際に文字がぼやけたり、夕方や照明が暗いと物が見えにくくなる、スマホの文字を打ち間違えることが日常的に起こる人は、老眼が進行している可能性が高い。
目の老化は、動体視力や距離を把握する深視力など、様々な視覚機能に支障をきたすため、交通事故や交通違反の発生リスクを高める可能性もある。そればかりか、どうにかピントを合わせようと頑張るため、筋肉にかなり負担がかかり、頭痛や肩こり、吐き気など日常生活に支障をきたす恐れもあるため注意が必要だ。
人生100年と言われる時代。見えづらさの悩みを抱えながら暮らすよりも、安全で若々しい“視生活”のために、老眼の早期発見と対策を行おう。
【データ】
ビジョンメガネ
https://www.vision-megane.co.jp
※ビジョンメガネの発表したプレスリリース(2024年9月26日)を元に記事を作成。
図表/ビジョンメガネ提供 構成・文/松藤浩一
●自分に合う眼科医の見つけ方「口コミより最新の検査設備、症例数を重視して」【医師解説】