100円グッズで実践!我が家の地震対策<本棚・テレビの耐震補強>裏技をプロが指南
能登半島地震、阪神・淡路大震災ともに、家屋の倒壊や家具の転倒などで多くの方が命を落とした。つまり、家を耐震強化し、家具の転倒落下を防げば、命を守り、けがからも身を守れる可能性が高いのだ。お金をかけず、身近なグッズでいますぐできる家の補強術を、専門家に教えてもらった。
教えてくれた人
国崎信江さん/危機管理アドバイザー・危機管理教育研究所代表
女性や生活者の視点から防災、防犯、生活上の事故防止など身近にある危険から身を守る方法を提唱。
鈴木ひろ子さん/防災士・防災アドバイザー
DIYアドバイザーの資格も持ち、「防災DIY」代表として日常生活の中でできる防災対策の普及活動を行う。
本棚の耐震補強術:落下防止対策も重要
どの家にも必ずあると言っていい本棚を耐震補強する場合、本棚そのものの転倒防止はもちろんのこと、本の飛び出しと落下を防ぐ対策も必要だ。
「下段には百科事典や文学全集などのハードカバーで重い本をぎっちり詰めて重心を下げ、床にどっしり安定させて設置することが基本です。上に行くほど軽いものを置きますが、中ほどの棚に小物を飾り、その上の棚に本を詰めた場合、バランスが悪くなるので気をつけて」(国崎さん)
裏ワザ1:転倒防止板を前面に差し込んで安定させる
「家具の重心を壁寄りに移して転倒しにくくする『転倒防止板』は、短いサイズを両端に設置するより、全面に敷いた方が効果が得られます」(鈴木さん)
<使用するグッズ>
家具転倒防止板 各110円/各100円ショップ
100円ショップの商品は長さ約5~30㎝とサイズが豊富。厚みと奥行きが同じものを選んで組み合わせて。
【専門家オススメ!】震度6相当の振動試験をクリアした家具転倒防止安定板
防災の専門家が推奨するのは、地震を想定した振動テストで効果が実証されたもの。家具の横幅に合わせてカットして使う。
裏ワザ2:落下防止テープですべり出しを抑える
棚の手前部分に貼るだけで本や小物などがすべるのを防ぎ、落下のリスクを低減するテープを貼るといい。
<使用するグッズ>
3M 落下抑制テープ 書棚用
裏ワザ3:棚の高さが合えば飛び出しにくい
本はすき間を作らずぎっちり詰め、本の高さと棚の高さを合わせた方がいい。上にすき間ができたからといって、本を2段重ねにしたり、横向きに置けば、少しの揺れでも落ちやすくなる。
裏ワザ4:自転車やバイクの荷台用ゴムバンドでガードする
本の固定には、自転車やバイクの荷台用ゴムバンドが便利。「太くて強度もあるので、本をしっかり固定してくれます」(国崎さん)。
<使用するグッズ>
バイクロープ 3m 110円 / 各100円ショップ