じゃがいものオムレツ「トルティージャ」の作り方を9年連続ミシュランのスペイン料理店シェフが伝授
9年連続でミシュランに登場するスペイン料理の名店『アロセリア サル イ アモール』の料理長・前田庸光さんが教えてくれるオムレツは、素朴なのに味わい深い。「油は躊躇せずにたっぷり使うのがコツ」だという。スペイン人のソウルフード、じゃがいもを使ったオムレツ「トルティージャ」の作り方を詳細解説!
※特記のもの以外、材料は2人分です。
※価格は取材当時のものです。
教えてくれた人
アロセリア サル イ アモール 料理長・前田庸光(のぶあき)さん
スペイン風オムレツは「油で素材の旨みを引き出す」
スペイン風オムレツは、油をたっぷり使うのがコツ。「具材をじっくり油で煮て、甘みが増してから卵と合わせることで、オムレツ全体が旨みをまとい、味に深みが出ます」(前田庸光さん・以下同)。
卵のこだわり
飼料に乳酸菌とハーブを使用した、くさみのない宮崎県産『よかもよか卵』。弾力があり、ほかの具材に負けない濃い味わいの黄身が特徴。
トルティージャ
決め手は具材の旨みを引き出す下ごしらえ
じゃがいものオムレツ(1430円)は、スペイン人のソウルフード。店では、生ハムや季節の食材を加えて提供されることも。「アリオリソース(にんにくマヨネーズ)を添えたり、サンドイッチの具にしたりしても絶品ですよ!」。
<作り方>
【1】にんにく1片は潰してみじん切り、玉ねぎ1/2個は1cm角に切る。じゃがいも(大)2個(400g)は5mm幅の半月切りにする。
【2】ボウルにじゃがいも、塩小さじ1を加えて混ぜ合わせる。
【3】フライパンにオリーブオイル3/5カップを強火で熱し、にんにくと玉ねぎを加える。煮立ったら中火にして焦げないように混ぜながら、色がつくまで7~8分煮る。
【4】【3】に【2】、オリーブオイル1/4カップを加える。じゃがいもに火が通るよう、上下を入れ替えるようにして混ぜながら、さらに約15分煮たら、ざるにあげて油をよく切る。
【5】ボウルに卵3個を割り、よく溶きほぐす。【4】を加えて泡立て器で混ぜながら押し、じゃがいもを軽く潰す。
【6】【4】のフライパンに【4】で切ったオリーブオイル少量を戻し強火で熱し、【5】を流し入れ、軽くゆすりながら焦げないよう大きく混ぜる。均等に火が入ったら、弱火にしてへらで周りを丸く成形して整え、1~2分焼く。
【7】フライパンにオリーブオイル適量を塗った皿を被せてひっくり返したらトルティージャを滑らせるようにして戻し、裏面も弱火で1~2分焼く。
トルティージャのポイント「たっぷりの油と強火で具材の風味がアップ」
■卵ではなくじゃがいもに下味をつけることで、全体の味のベースになる。
■たっぷりの油で煮るイメージで、玉ねぎの甘みとにんにくの香りを引き出す。
■じゃがいもにもじっくり15分かけて火を通し、油を切る。
■卵に具材を加え、じゃがいもを軽く潰してなじませる。
■強火で熱したフライパンで一気に焼く
しっかり熱したフライパンに一気に流し入れ、全体を手早くかき混ぜ、火が入ったらへらで丸く成形する。
ひっくり返す際に使う皿に薄く油を塗っておくと、滑らせやすい。フライパンに戻し、裏面を焼く。
■フライパンにお皿をのせたら思い切ってひっくり返す!
Data
アロセリア サル イ アモール
住所:東京都渋谷区代官山町12-19 第3横芝ビル B1F
撮影/玉井幹郎
※女性セブン2024年2月22日号
https://josei7.com/
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