高齢者のウェルビーイングを目指す<食事>「脳と心を元気にする朝昼晩の食生活」を専門家が解説|介護付有料老人ホーム「ウイーザス九段」
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介護付有料老人ホーム『ウイーザス九段』は、心と体が元気な状態で社会と積極的なつながりがある――そんな“ウェルビーイング”(※)な状態を施設に暮らしながら目指していく新たなプロジェクトに挑戦中だ。同プロジェクトの監修者で脳研究の専門家・古賀良彦さんに、ウェルビーイングを実現するために重要な<食事>について教えてもらった。脳から元気になる高齢者の食生活のポイントとは?
※ウェルビーイング=社会的なつながりの中で、心身ともに元気で健やかな状態で満足して過ごせること。その状態が持続することが重要とされている。
教えてくれた人/プロフィール
古賀良彦さん(77才)
医学博士。杏林大学名誉教授。うつ病、睡眠障害、統合失調症の治療や研究のエキスパート。日本催眠学会名誉理事長、日本薬物脳波学会副理事長を務め、認知症などにも精通する。著書は『睡眠と脳の科学』(祥伝社新書)、『毎日脳活スペシャル ねこのまちがいさがし』(文響社)など多数
高齢者のウェルビーイングには「食事」が重要
「ウェルビーイングを実現するのに、もっとも大切になってくるのが食事です」
人生100年時代、施設で暮らしながら高齢者のウェルビーイングを目指すプロジェクトを監修する脳研究の専門家・古賀良彦さんは語る。
古賀さんによると、「心身の健康を保つためには、脳を元気にすることが必要不可欠」だという。
「脳を元気にするためのアプローチは複数ありますが、食事は重要なウエイトを占めています。
高齢になると朝・昼・晩としっかり食べる人は意外と少ないんです。その点、施設に入居することで1日3食しっかり摂れるようになりますから、必要な栄養も確保できる上に生活のリズムが整いやすくなりますよね。
そして、ウェルビーイングの実現には、脳の健康維持に役立つ、いわゆる“ブレインフード”を生活の中で上手に取り入れることがポイントです。
ブレインフードとは、脳の働きを活性化する効果が期待されている食べ物のこと。脳を元気にするためには、脳に良い作用をもたらすエビデンスがある食品を積極的に取り入れることが望ましいですね。ブレインフードを組み合わせながら、3度の食事をしっかり摂って欲しいですね」
――脳の元気のために、朝・昼・晩とどんな食品をどのように摂ると効果的か、具体的な方法をさっそく古賀さんに教えてもらった。
朝は温かいスープで脳内のα波を出やすく
脳の健康を保つためには、「起床後、まずはうがいをしてから、脳を目覚めさせるためのブレインフードを摂ってほしい」と古賀さん。
「寝ている間はとくに唾液の分泌が減りますので、起床後の口内は乾燥して雑菌も繁殖しやすい状態です。まずはコップ1杯の水かぬるま湯でうがいをすること。上を向いてガラガラうがいをするのが難しい人は、ぶくぶくうがいでOKです。食事前のルーティーン、セレモニーとして習慣づけるといいでしょう。
そして、朝食で摂っていただきたいのが“温かいスープ”。
温かいスープを飲むと、直後から脳のリラックス度を示すα波が広範囲に出て、気分よく活動を行えるように脳がスタンバイ状態になることがわかっています」
また、コーヒーもブレインフードのひとつ。コーヒーのよい香りが朝のモヤモヤとした気分を整え、脳を安定した状態に保つ作用があります。
私が過去に実施した調査では、α波が特に多く出現する香りは、コーヒーの品種の中でも、グアテマラとブルーマウンテンという結果が出ています。穏やかな気持ちで1日を始めるのにぴったりです」
実際これまでも『ウイーザス九段』では、朝食時には温かいスープを週5日提供している。雑炊など温かいスープに匹敵するメニューも取り入れながら、脳にいい食事の提供を目指している。
「脳によいブレインフードを朝食で取り入れ、朝から脳を働きやすい状態に整えて1日を始めるのがいいと思います」
昼は牛丼で高齢者に不足しがちなオメガ脂肪酸を
「昼食で手軽に摂れるブレインフードといえば“牛丼”がおすすめです」と古賀さん。
「高齢になると魚を好む人が増えますが、お肉も積極的に摂って欲しいんです。
脳を健康に保つ重要な成分として“オメガ脂肪酸”が知られていますが、青魚などに豊富に含まれているのがオメガ3系脂肪酸(以下『オメガ3』)。そして、お肉に多く含まれているのがオメガ6系脂肪酸(以下『オメガ6』)です。
『オメガ3』と『オメガ6』の比率は、1対2で摂ることが望ましく、両方をバランスよく摂ることが大切です。
効率よく『オメガ6』を摂れる牛肉は、おすすめのブレインフードです。また、牛丼の代表的な具材である玉ねぎには、血液をさらさらにする成分や、抗酸化成分のケルセチンも豊富に含まれています。魚ばかりに偏らず、時にはお肉を食べて午後の活動のエネルギーにしていただきたいですね」
そして昼食後、レクリエーションの時間に飲んで欲しいのが「紅茶」だという。
「施設ではレクリエーションでさまざまな取り組みをします。在宅のかたも、日中はデイサービスに通うなどして、人との交流をもつことが大切です。
周りの人とおしゃべりをしながら、特にカードゲームやボードゲームなどをするというのが、脳に良い刺激になります。
このとき、紅茶を飲んで、脳にしっかり働いてもらいましょう。
コーヒー・紅茶・エナジードリンク・水を飲んだ時の脳の血流を調査したところ、前頭葉の血流が最も良くなったのが紅茶だったんです。前頭葉は注意力や集中力、記憶力などを司る部分ですから、ゲームをはじめ囲碁・将棋や人との会話など脳をフル回転させる行動のお供には、紅茶がおすすめというわけです」
『ウイーザス九段』では、移動式のカフェワゴンが利用者に人気となっている。食堂や屋上など好みの場所で淹れたてのコーヒーや紅茶を楽しむことができる。
「心地いい場所で香りを楽しみながらコーヒーや紅茶を飲むことは、脳のリラックス効果にも繋がりますね。
ただし、コーヒーや紅茶に含まれるカフェインは睡眠を妨げる作用があるので、飲むのは16時頃までにしておくといいでしょう」
夜は“手を動かして”食べる工夫で脳を活性化
「お昼にお肉を食べたら、夜はお刺身という組み合わせもいいですよね。自分で巻いて楽しめる“手巻き寿司”なんていいと思いますよ。
食事の栄養面も大事ですが、料理をしたり、食べ方の工夫をしたりすることが、脳の活性化に繋がります。施設に入居していると自分で料理をするのは難しいかもしれませんが、食べ方の工夫はできますよね。
手巻き寿司なら、お刺身や卵や野菜など、好きなものを海苔にのせて手で巻く、クレープなら、好きな具材を入れて包む。あるいは、珍しい調味料を取り入れて味を変えて楽しむなど、ほんの少しの工夫が脳にとっては刺激になるんです。
手巻き寿司をしようと思ったらいくつ寿司ネタが頭に浮かぶか、カレーを作るなら具材は何を使うのか――。食材をパッと頭に思い浮かべて手を使って調理する一連の動作は、脳の認知機能にかかわるワーキングメモリを鍛えるトレーニングにもなる。物忘れや認知症の予防にもつながると考えられています。在宅のかたは、気軽にできる簡単なものでも、ご自身で料理することをおすすめします」
五感を刺激して認知症予防にも
「脳の健康維持には、ブレインフードを食べることに加えて、五感を刺激することも大切です。
たとえば、食事を提供するときに、お品書きを添えることで、それを見た入居者さんが今日はこんなメニューなのかとわくわくする。旬の食材の産地を知るとよりおいしく感じられることもあります。
料理の香りや見た目を楽しむなど、食事には五感を刺激する要素がたくさんあるんですよ」
『ウイーザス九段』では生活の中で五感を刺激する取り組みを積極的に行なっているが、日本料理の世界で腕を磨いてきた料理長が手がける料理は特に評判だ。
産地や鮮度にこだわった食材を併設するキッチンで毎食調理しており、高級感のある器や一人ひとりの紙鍋、寿司下駄や重箱を使った料理はまるで料亭のよう。
「高齢になっても美しいものを愛でる審美眼は衰えませんから、思い出ある食器や質感のいいカトラリー、季節のあしらい、美しい盛り付けなど、触れて見て楽しむのもいい。
五感を刺激することで脳は活性化され、情緒豊かになります。食事は、ウェルビーイングに彩りを加えていくことができるのです」
脳を元気にする食事メニューを公開!
高齢者のウェルビーイングを目指す食事として、さっそく『ウイーザス九段』では、朝・昼・晩の食事に古賀さんのアドバイスを取り入れてみた。
「アロエ果肉入りのヨーグルトも実はブレインフード。アロエ入りは、通常のヨーグルトより脳が活性化するという調査結果もあるんです」と、古賀さん。
また、『オメガ6』を効率よく摂れる牛肉を使ったメニューも好評だ。
手巻き寿司は、好みのネタをのっけて巻いて…。利用者どうしの会話も増えて楽しい食事のひとときに。
食を通じて生きるモチベーションを高める
もっとも大切なのは、「ウェルビーイングを自分で獲得していく」というモチベーションを保つことだと古賀さんは力説する。
「毎回食事にちょっとした工夫を取り入れることで、食事の時間が楽しみなる。これは生きるうえでの大きな喜びになるんです。
ブレインフードを活用して日中元気に活動できていれば夜もぐっすり眠れるようになります。また、食を通じて周囲とのコミュニケーションが生まれ、社会との繋がりも得られるわけです。会話や笑顔が増えて脳から元気になる食生活を持続していけるといいですよね」
【誰かに話したくなるプチコラム】教えて先生!
脳研究の専門家・古賀さんが高齢者のウェルビーイングな生活にまつわる疑問にアンサー!
お風呂は食事の前と後、どっちがいいの?
古賀さん
高齢者のかたには夕食前がおすすめですよ!
お風呂は食事の前と後、どっちがいいの?
「高齢者が良質な睡眠を取るためには、入浴は“夕食前”がおすすめです。お風呂で体が温まると代謝がアップして食事を消化しやすくなりますし、人は体内の熱を放出して体温が下がり始めると眠気を感じます。寝る前に熱いお風呂に入ると深部体温が上がってなかなか下がらず寝つきが悪くなることも。
入浴を済ませたあとに食事をして3時間ほど過ごしてから眠りの準備をするのがいいでしょう」
取材・文/青山貴子 撮影/柴田愛子
介護ポストセブンからお申し込みいただいたかたには特典があります。見学をお申し込みされる際、「介護ポストセブン」の記事を見たとお伝えください。
【データ】
■ウイーザス九段
介護付有料老人ホーム(一般型(介護予防)特定施設入居者生活介護)
所在地:千代田区神田神保町三丁目6番地
居室数:84室
定員:87名
全室個室 一人用居室81室、二人用居室3室
入居要件:原則満65歳以上、入居時自立・要支援・要介護の方
運営主体:株式会社ウイーザス(株主 小学館不動産株式会社・株式会社久保工)
https://withus-care.jp/
■個別見学・相談会開催中!
問い合わせ:0120-142-089(9:00~19:00)
URL:https://kudan.withus-care.jp/
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