ツレヅレハナコさんが「どれを食べても間違いない」と太鼓判の店など魚ラバーが激推しする【お取り寄せ干物】とアレンジレシピ
ツレヅレハナコさんら魚を愛してやまない魚ラバーの4人に、イチ推しのお取り寄せ「干物」を、愛する理由や食べ方などと共に教えてもらった。また、フードスタイリスト・ダンノマリコさん考案、干物を使ったアレンジレシピと一緒にご紹介します。
教えてくれた人
ながさき一生さん/『さかなプロダクション』代表取締役、東京海洋大学非常勤講師。著書に『魚ビジネス』(クロスメディア・パブリッシング)など。
吉田愛さん/料理家。都内の日本料理店で和食を学んだ後、京都で研鑽を積む。きき酒師の資格も持つ。
ツレヅレハナコさん/食と酒と旅を愛する文筆家。お酒に合う料理が得意で著書多数。近著は『47歳、ゆる晩酌はじめました。』(KADOKAWA)。
田中裕子さん/兵庫・明石の酒屋が営む人気店『立呑み田中』女将。『日本一の角打ち! 明石魚の棚商店街「たなか屋」の絶品つまみ』(誠文堂新光社)も好評。
ダンノマリコさん/フードスタイリスト
魚を中心に味わうワークショップ『ミナトゴハン』主宰。著書に『スーパーのお魚で! 港町の漁師飯』(春陽堂書店)など。
ながさき一生さんおすすめ厳選2店
どちらも店のこだわりが光る干物屋!
「焼くだけという手軽さから、コロナ禍では缶詰と共に売り上げが伸びました」と話すながさき一生さんは、築地市場(当時)で干物の卸を担当していた経歴を持つ。
「手頃なものから、ちょっと贅沢したいときに奮発するものまでバリエーションの豊富さも魅力。さまざまな魚が入った詰め合わせもお得感があっておすすめですよ」
【1】銀座伴助 銀座本店
サバ開き 銀座伴助焼印・帯付き 1944円
温度調整から熟成までこだわりが詰まった逸品。秘伝の魚醤で味つけされたジューシーなとろさば。
【2】岩本商店 西唐津駅前店
旬アジ開き/醤油みりん干し3枚セット 各842円
唐津で獲れた新鮮な素材を、創業当時から受け継がれる伝統の製法で加工した完全無添加の干物。
吉田愛さんおすすめいわしの丸干し
わたのコクも味わえる丸干し
「昆布のだしを吸ったかたくちいわしは深い味わい。脂ののっためひかりは、引き締まった身と脂のバランスが絶妙で、ジューシーかつあっさりしていて食べやすい。丸干しは、目刺しの藁をつけたまま、弱火でじっくり焼くのがおいしく食べるコツです」(吉田さん)
■つきぢ尾粂 ひもの・漬魚店
めひかり(4尾) 432円
背黒いわし昆布だし(5尾)220円
丸干しにすることで、風味や栄養素がアップ。希少なめひかりの干物はここならでは。
ツレズレハナコさんおすすめ高級魚の干物
旬の高級魚を贅沢に
“究極の干物”を作るべく、厳選素材をこだわりの製法で加工する。量り売りでの購入が基本で、季節に合わせた旬の魚が楽しめる。 「どれを食べても間違いないおいしさ!」(ツレヅレさん)
■ひもの万宝
いまは北海道・羅臼産のきんきが旬で、脂のりも抜群。一夜干しの量り売りは2万円~。
田中裕子さんおすすめ明石の名干物
料理家にもファンが多い明石の名干物
明石名物のたこを、試行錯誤の末たどり着いた製法で加工し、熟成させた干物。浜辺でじっくりと天日干しした、たこの頭に挟まれた竹のひごまで、全て手作り。
「そのまま炙って食べても、もちろんおいしいのですが、刻んで明石の郷土料理・たこ飯にすると絶品です」(田中さん・以下同)
■座古海産
座古海産の明石干したこ(小)2300円
「少し炙ると香ばしい香りと珍味のような味わいが増し、お酒によく合います。噛めば噛むほど旨みが出てきて味が濃くなるので、口の中で時間をかけて味わってください」座古海産
干物でおいしさ広がるアレンジレシピ
フードスタイリスト・ダンノマリコさん直伝、干物を使ったアレンジレシピをご紹介します。
「干物は洋風の料理にも合います。生魚に比べて旨みと水分が凝縮されているため、短時間でおいしく仕上がるのもよいところ。骨や皮からも旨みが出るため、炊き込みご飯やオイルをたっぷり使う料理に合わせると、風味よく仕上がりますよ」(フードスタイリスト・ダンノマリコさん)
1.あじのアクアパッツァ
あっという間に旨みたっぷりの本格イタリアンが完成!
<作り方>(2人分)
【1】フライパンにオリーブオイル大さじ3、にんにくのみじん切り1片分を入れ、中火で熱する。
【2】 にんにくが色づいてきたら、あじの干物2尾をたたんで入れ、両面に焼き目をつける。
【3】 【2】にあさり150g、へたを取ったミニトマト10個、水1と1/2カップを加え、あじに煮汁をかけながら強火で熱する。あさりの口が開くまで5分ほど煮る。
【4】好みで塩・パセリのみじん切り各適量を散らす。
2.かますのハーブ焼き
オイルが味わいを引き立てる
<作り方>(2人分)
【1】 フライパンにオリーブオイル大さじ1と1/2を熱し、タイム4本を加える。
【2】 【1】の上にかますの干物2尾を身側から入れ、弱めの中火で焼き目をつける。
【3】 弱火にし、3分じっくりと焼いたら裏返し、さらに2分半焼く。
【4】 器に盛り、レモンの薄切り4枚を添え、オリーブオイル適量をかける。
3.ほっけの炊き込みご飯
骨から出ただしも味わう
<作り方>(作りやすい分量)
【1】 ほっけの干物半身分をフライパンに入る大きさに切り、ホイル(フライパン用)を敷いて両面に焼き目がつくまで焼く。
【2】 炊飯器に洗った米2合、しょうゆ・酒各大さじ1を加え、2合の目盛りまで水を入れる。
【3】 【2】にささがきにしたごぼう40g、【1】を入れて炊飯する。
【4】 炊き上がったら、ほっけの骨と皮を取り除き、身を崩しながらよく混ぜて器に盛る。せん切りにしたしょうが適量をのせる。
撮影/鈴木江実子 取材・文/勅使河原桜
※女性セブン2023年11月16日号
https://josei7.com/
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