肌の乾燥や老化を防ぐ<最強の食品>ランキング「1位は冬が旬の亜鉛たっぷり食材」理由を専門家が解説
肌力を上げる「最強の食品」について、10人中6人の専門家がプッシュして1位に輝いたのは、これから旬を迎える牡蠣。理由を田中病院院長の田中優子さんが解説する。
「皮膚をつくるのに必要な亜鉛が豊富だからです。亜鉛が不足すると皮膚がうまくつくられなくなります」
恵比寿こもれびクリニック院長で形成外科医の西嶌暁生さんもこう口をそろえる。
「亜鉛は日常で不足しがちな栄養素のひとつですが、DNAやたんぱく質の合成に働き、細胞の新生を促すため、不足すると皮膚や爪の異常、脱毛、免疫力の低下などを引き起こします」
ランキングには牡蠣以外の魚介も名を連ねた。管理栄養士の金丸絵里加さんが推すのは、10位の鮭だ。
「肌のもととなるたんぱく質が豊富で、良質の脂であるDHA、EPAを多く含んでいる。DHAやEPAは皮膚への血流を促してくれるうえ、細胞膜の成分にもなるため、炎症の防止やしなやかな肌づくりにも役立ちます」
同じくたんぱく質が豊富なレバーも3位にランクイン。皮フ科かわさきかおりクリニック院長の川㟢加織さんは、レバーが含むある栄養素にも着目する。
「真皮の90%を占めるコラーゲンの材料は、たんぱく質と鉄分、ビタミンC。メラニン色素を分解する酵素にも鉄分が必要ですが、女性はどうしても鉄分が不足しがち。レバーには鉄分はもちろん、肌の代謝を上げるビタミンAも豊富です」
最強食品の“常連”で、体のための万能食品ともいえる発酵食品の代表格、納豆は6位に。上野毛駅前総合クリニック美容皮膚科の古市ゆりさんが言う。
「発酵食品は腸内環境を整え、体の内側から肌の調子を整えるとともに、肌のターンオーバーを正常化してくれます」
納豆を抑えて2位に輝いたのはなんと卵。その理由をやさしい美容皮膚科・皮フ科院長の宇井千穂さんが解説する。
「たんぱく質を構成し代謝を促す働きを持ち、抗酸化作用もあるアミノ酸・Lーシステインが豊富で肌の代謝を促します。シミの原因ともなるメラニン色素を抑える働きもあります」
ランキングには魚介や肉、発酵食品のほかに、野菜や果物と、さまざまな種類の食品が偏りなく入っていることがわかる。これこそが肌力を上げるコツだと指摘するのは田中さんだ。
「肌力の低下には乾燥など外的な要因もありますが、栄養不足も大いに関係している。栄養をバランスよくしっかり摂ることが大切です」
写真/PIXTA
※女性セブン2023年11月23日号
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