エリザベス女王(享年96)が60代から密かに進めた「ロンドン橋作戦」女性偉人の【終活】を専門家が解説
病魔に侵されながらも仕事を続けていた20世紀におけるファッション界で最も影響力が大きいとされるココ・シャネルさん(享年87)は、モルヒネ注射を自分で打つ手が震えていることから間もなく訪れる自分の死を見つめ、お付きの女性に「こうやって人間は死んでいくのよ」と冷静に語ったという。
「スイスにある、真っ白な花で覆われ、その後ろに獅子の彫刻の石碑が建つ墓は、生前にシャネル自身と親族が手配したもの。献身的だった料理人や運転手などの年金の手配までする財団や、遺言書などすべての準備を終えてからの旅立ちでした」(ファッションジャーナリストの日置千弓さん)
平安時代の女性たちの終活とは?
平安時代の女性たちの終活は「出家」だった。
「当時の人々は死んだ後に極楽往生することを望み、晩年は出家することが多かった。とはいえ、寺に入るなど本格的なものではなく、髪を少し短く切って地味な服装をして、毎日朝晩に家でお経を読むというミニマルなパターンがほとんどでした。出家が早ければ早いほど極楽に行けると信じられていたので、40才を過ぎたら出家する女性も多くいました。ただし出家はしたけれど引退はせず、出家姿で宮仕えを続ける女性も結構いたそうです」(歴史民俗学者の繁田信一さん)
秋葉原駅クリニックの佐々木欧医師も「自分で選ぶ」ことが最後の5年間を輝かせる重要なファクターだと話す。
「人生にはあらゆる選択肢があり、どれが正解かは人によって異なります。心がけてほしいのは、意識的に自分で選ぶこと。特に年を重ねるほど“選ぶ”機会は減っていく。ひとつの判断を大切にしてほしいです」(佐々木さん)
死は誰にでもいつか訪れる。古代から現代にいたる“先輩”たちの振る舞いを参考にして、あなた自身の最期の締めくくり方を見つけてほしい。