エリザベス女王(享年96)が60代から密かに進めた「ロンドン橋作戦」女性偉人の【終活】を専門家が解説
2023年9月に65才以上の人口が全体の29.1%となり、75才以上の高齢者が初めて2000万人を超えたと総務省統計局が発表した。超高齢社会へ歩みを進める日本において「終活」の重要性は高まるばかりだ。歴史に名を残す女性たちは人生最後の5年間をどのように過ごしていたのか。96才で旅立ったエリザベス女王ら、偉人たちが実践していた終活とは――専門家が解説いただいた。
教えてくれた人
多賀幹子さん/ジャーナリスト、日置千弓さん/ファッションジャーナリスト、繁田信一さん/歴史民俗学者、佐々木欧さん/医師・秋葉原駅クリニック
エリザベス女王は30年以上「終活」をしていた
どんなに大きな仕事をしても、社会に功績をもたらしていたとしても、死は万人に平等に訪れる。偉人たちはそのことを深く理解し、やがて来る「その日」の準備も進めていた。
「エリザベス女王は60代の頃から“いかに国民に心配をかけずに一線を退くか”“自分が旅立ったとき、どんな葬儀にするか”を考え続けていました。
実際に、60才になったときから少しずつ仕事を減らし始め、当時600こなしていた公務を90才で300に減らしたほか、国葬時の葬儀日程や演出などの準備を『ロンドン橋作戦』と称し、秘密裏に行っていました。
女王は霊柩車の後部をガラス張りにして照明をつけ、“開かれた王室”をアピールしながら、英国民にお別れをすることなどを提案していたそうです」(英王室に詳しいジャーナリストの多賀幹子さん)
“史上最大の終活”は見事に実を結び、国葬を訪れた25万人が偉大な女王を見送った。