兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第214回 兄がすっ転びました】
若年性認知症の兄の症状が進み、在宅での介護に限界が見えてきた妹でライターのツガエマナミコさん。施設入居へ向けて動き始めたものの、本当にそれでいいのかと自問自答中でした。そんな中、兄のお世話は、どんどん大変になってきたようです。

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施設入居に迷いがなくなりました
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やっと円周率小数点以下60桁まで覚えました! でも100桁まではあと40桁もございます。円周率が100桁言えたとて、生活にも仕事にも役に立つことはないでしょうけれども、語呂合わせを考えたり、雑念を捨てて反芻することで、仕事や兄のことをまったく考えない時間を1日に数分持てることは、なかなか良いと感じております。また何十年も使わずに錆びついた「数字の暗記」という脳みそをゴリゴリと動かしている自己満足感もたまりませぬ。
そんな中、食事介助を始めて2週間ほどが経ちました。一食2時間ほどかけてやっと7~8割を召し上がっていただいております。途中目をつぶって寝てしまうこともある兄を「は~い、お口開けてくださ~い」と起こしながら食