「天国のお父さんありがとう」故人への思いをつづった手紙で供養する「手紙参り」が話題!年月を経てから手紙を書くことの効果とその方法
故人を送る際、棺に手紙を添えることは珍しくない。しかし、時を経て送る手紙参りには、ならではの効果がある。
「時間が経つほど細かい記憶が薄れていっている分、だんだん自分と故人が同化していく。目の前にいると思って手紙を書いていると、自分の中にいるんだという感覚になるのです。私の場合、父の教えが私の源になっているのを感じました」
故人と手紙で対話する効果について、精神科医の樺沢紫苑さんはこう指摘する。
「未練や後悔などがあり不安を感じたときに出る脳内物質は『ノルアドレナリン』と呼ばれ、記憶を増強させる作用もあります。つまり、その対象であるかたが亡くなっていたとしてもネガティブな想いを持ち続けていると、心理的に未練や後悔が継続している状況なのです」
反対に、感謝すると「エンドルフィン」という脳内物質が出ると樺沢さんは続ける。
「これは幸福物質のひとつで、温かい気持ちやポジティブな気持ちを生み出す効果がある。ネガティブな記憶や後悔を手紙として棚卸しすればその記憶は薄れやすくなる。同時に感謝の気持ちを伝えて“一件落着”させるというのは、とても重要な行動なんです。ただし、書くことは強烈に記憶に残りやすくなります。だから、ネガティブな内容は1回だけにして、ポジティブな内容を繰り返し書くということを意識してほしいです」
この夏、先祖や友人の墓参りに行けない人は、供養のひとつとして手紙を書いてみるのもよいのかもしれない。
※女性セブン2023年8月31日号
https://josei7.com/
●上白石萌音さんの字が美しすぎると話題の手紙のように美文字になる7つの秘訣