体を内側から整える「内臓風水」で運気アップ&体スッキリ!あなたのタイプを診断【中医鍼灸師】
ここで紹介するの問診票は、中医鍼灸師「Sai鍼灸高輪」院長の崔美淑(さいめいしゅう)さんが実際、自身の鍼灸院の患者に尋ねる事柄だ。肩こりや腰痛などの悩みに、好きな季節や味が関係あるのだろうか?
「たとえば右肩が痛いといっても、原因は肩ではなく、臓器の疲れが体の痛みとなって現れることが多いんです。“痛みは内臓からの悲鳴”ですから、日常の過ごし方や嗜好を知ることも重要です」と崔さんは言う。
鍼灸院の患者には著名人も多く、その1人であるフリーアナウンサーの住吉美紀(50才)は、「崔さんの施術は自信が湧き、生きる力を引き出してくれる」と、内面的な変化を述べている。
「体の不調の大部分は精神的ストレスからくるもの。養生=食べ物や運動が大切と思いがちですが、心の問題の解決なしに、体の治癒はありません。心身両面を整えることが重要です」(崔さん・以下同)
崔さんは、鍼灸治療の基本である陰陽五行(いんようごぎょう)に加え、風水、易経(えききょう)(占いにも用いられた経典)をも駆使し、不調の部位と内臓の関連性を深く研究した。それをもとに元気のない内臓にアプローチする鍼灸を施すと、多くの人が、心身が整うだけでなく、仕事や人間関係も好転したという。その臨床の集大成が「内臓風水」だ。
「風水は、土地や部屋の“気”の流れを整えて運気を呼び込む思想ですが、人間の体に流れる気も、風水の “気”と同じ“エネルギー”です。よって、体内の気が淀(よど)みなく流れていれば、体は健やかで心も軽くなり、必然的に運気も上がります。
ところが、仕事や人間関係によるストレス、食生活の乱れなどから、人体を構成する3要素である『気・血・水』の流れが滞り、経絡が渋滞してしまう。経絡(けいらく)は臓腑(ぞうふ)(内臓)と四肢関節、皮膚をつなぐ大切な道ですが、気の滞りで道がゆがむと、内臓が重くなって毒素がたまり、不調が1つずつ増えていくのです」
中高年でお腹が横にはみ出している人は、腎臓が膨らんで経絡が横にゆがんでしまったためだというし、肺の気が滞って膨らむと胸が詰まり、のぼせやほてり、首こりが生じるという。
「内臓風水のゴールは気の通りをよくすること。そのために、内臓を活性化してゆがみを正すのです。未病の段階で気の流れを整えれば、病院や薬に頼らず健康を保てます」
とはいえ、頻繁に鍼灸やマッサージに通うのは難しい。そこで、日常でできるケア方法を紹介する。