健康

体を内側から整える「内臓風水」で運気アップ&体スッキリ!あなたのタイプを診断【中医鍼灸師】

 東洋医学の五臓は、西洋医学の臓器と同じではなく、もっと広義の機能を持つ。食べ物やサプリメントはあくまで補助的なものと捉え、体と同時に心のケアもしっかりと行いたい。

【A】肝(かん)タイプ(龍)

五行…木・春の象徴

・相性のよい食べ物
レモン、もずく酢、梅、ウコン、レバー

・元気なときの特徴
エネルギーが満ちあふれ、生き生きしている

・弱ったときの体質
お血(おけつ/血の巡りが悪くなる)

・弱ったときの体調
右腰痛、不妊症、卵巣・子宮のトラブル、更年期障害など

・弱ったときの感情
無気力、虚無感、心配性、イライラなど

・運気アップ法
脇や股関節のストレッチ、ヨモギ蒸し、性的満足感を得る

【解説】
「肝はホルモン調節を担う重要な場所のため、ここを元気に整えるには、女性ホルモンをたくさん分泌することが大切。そのためには、肛門や腟を引き締める骨盤底筋トレーニングが効果的です。また、イライラすると経絡の1つである『肝経』が詰まり、胸と脇が苦しくなるので、だん中(だんちゅう)(左右の乳頭の中間にある胸骨あたりのツボ)を軽く押し、胸にたまった邪気を抜きましょう」(崔さん・以下同)

【B】心タイプ(鳳凰)

五行…火・夏の象徴

・相性のよい食べ物
れんこん、とうがん、ゴーヤー、ビール、菜の花

・元気なときの特徴
幸福感、リーダーシップ、ユーモア

・弱ったときの体質
血虚(けっきょ/血が足りない)

・弱ったときの体調
左首と左肩の痛み、左腕のしびれ、めまい、耳の閉塞感、胸苦しさ、動悸など

・弱ったときの感情
不安、パニック

・運気アップ法
楽しい会話で笑う、瞑想で呼吸を整える、胸のマッサージ

【解説】
「左肩の痛みは心臓が弱ることで起こりますが、その原因はストレスによる肝臓の機能低下。脇や足の外側を叩くと気分がスッキリします。また、遠い景色をゆっくりと眺めたり、思い切り遊んだりしてストレスを発散させることをおすすめします。胸が苦しくて寝つけない人は、昼間に軽い運動を行い、眠る前に外界からいろいろな情報を入れすぎないようにしてください」

【C】脾(ひ)タイプ(麒麟)(きりん)

五行…土・土用(季節の変わり目)の象徴

・相性のよい食べ物
大豆、納豆、ナツメ、しょうが、米、じゃがいも

・元気なときの特徴
周囲の人とつながりながら常に成長し、変化する

・弱ったときの体質
気虚(ききょ/気が足りない)

・弱ったときの体調
だるさ、腹痛、下痢

・弱ったときの感情
意欲が湧かない、孤独感

・運気アップ法
3食規則的に食べる、呼吸を意識した運動、悩みすぎ・考えすぎない

【解説】
「“脾”は消化器全般の機能を司るため、胃腸が元気であることがポイント。土の性質のため、包容力や豊かな人間関係と直結しますが、胃腸が弱い人は神経質で人づきあいが苦手になります。このタイプは我慢強い人が多く、脾臓の気が弱ると疲労や憂うつを感じます。胃腸に不調を感じたときは、しょうがのすりおろしを湯に溶かし、レモンとはちみつを加えたドリンクを飲みましょう」

【D】肺タイプ(虎)

五行…金・秋の象徴

・相性のよい食べ物
ミント、どくだみ、白きくらげ、唐辛子、りんご、柿

・元気なときの特徴
頭の回転が速い、行動が機敏、公正な判断力

・弱ったときの体質
気滞(きたい/気の巡りが悪い)

・弱ったときの体調
右肩のこり、右腕の痛みと上がりにくさ、右手のしびれや痛み、咳、頭痛、便秘、下痢、喉のつかえ、じんましん

・弱ったときの感情
イライラして怒りっぽい

・運気アップ法
体内に酸素をたっぷり入れる激しい運動、合掌のポーズから腕を開く

【解説】
「肺タイプの人は、肌トラブルが起きやすくなります。なぜなら、相生の関係にある腎機能が低下するから。腎臓は腸の動きを活発にし、体内の不要な水と毒素を調整する働きがあるのです。しかし、治りにくいアトピー性皮膚炎やじんましんも、鍼灸治療で内臓にたまった毒素を抜き、完治したかたもいます。また、右肩が痛い人は肺と大腸に熱を持っているので、汗をかく運動と腸内環境を整えましょう」

【E】腎タイプ(亀)

五行…水・冬の象徴

・相性のよい食べ物
黒豆、ひじき、はまぐり、牡蠣、くるみ、すっぽんスープ

・元気なときの特徴

完成度が高い、満足感、姿勢がよい

・弱ったときの体質
水毒(すいどく/水の巡りが悪い)

・弱ったときの体調
左腰痛、腎臓結石、むくみ

・弱ったときの感情
諦めやすい、イライラ、貧乏ゆすり、おっくう、臆病、疲れやすい

・運気アップ法
水まわりを掃除する、フットバス、腰やへそまわりを温める

【解説】
「腎臓は、冷えやストレス、疲労に弱く繊細な臓器です。ここが弱ると腰痛や関節痛が起こります。体の中の水分が過剰に多い状態を水毒と呼びますが、その原因は汗をかかない、肉食や甘いもの、脂っこいものの食べすぎ、水分の摂りすぎがありますので、該当する人は気をつけて。また、腎の気が弱まると、薄毛になることも。脂っこいものを控え、尿の流れを改善して腎気を養いましょう」

「内臓風水」のタイプは1つではない「五行と五臓の関係」

 問診の結果、弱点の内臓が1つに絞れない人もいる。

「それは当然です。臓器同士は影響を受け合っているので、1つの内臓だけが悪い人は少ないのです。その場合、回答数の多いメインとサブの2つを同時にケアしましょう」

 それを理解するために、「五行と五臓の関係」図をひもといてみよう。

■内臓風水のベースとなる「五行と五臓の関係」

 自然界のさまざまな変化・現象を5元素で表した「五行」。外側の点線は補い合う「相生」、内側の実線が牽制し合う「相剋」の関係を表す。

木…肝・胆
火…心・小腸
土…脾・胃
金…肺・大腸
水…腎・膀胱

木は燃えて火を生む
火は燃えて灰と土を養う
土は金属を産出する
金属から水が生じる
水は木を育む
木は土から養分を奪う
火は金属を溶かす
土は水を汚す
金属は木を傷つける
水は火を消す

「古代中国では、森羅万象を木・火・土・金・水の5元素に分類しました。木は上に向かって伸びる、火は炎のように盛ん、土は豊かに育む、金は冷徹で硬い、水は上から下に流れるなど、それぞれ異なる性質を持っています。そして、『木は火を生むが、土から養分を奪う』というように、5元素の間にはお互いを育む『相生(そうせい)』と、牽制し合う『相剋(そうこく)』という関係性があり、影響を与え合うことで物事のバランスを保っていると考えたのです」

 体も自然の一部とされ、五行の性質に近い五臓をあてた。

「“肝(木)が病むときは腎(水)を養って肝を元気にしよう(=相生)。同時に、肝の病に影響を受けやすい脾(土)にも注意を払おう(=相剋)”というように、影響し合う臓器同士をケアすることで、病気の治療や予防に努めました。弱点の臓器が複数挙がるのは自然なことなのです」

 東洋医学の五臓は、西洋医学の臓器の定義よりも「機能系」に近く、かつ幅広い臓器をカバーしている。

「“肝”は肝臓と胆嚢(たんのう)を指し、新陳代謝を促し、血液を貯蔵する場所とされます。同様に、“心(心臓と小腸)”は血液循環と精神状態を維持する場所で、“脾(脾臓と胃)”は血液や水液を作り出し全身に運搬する場所。そして“肺(肺と大腸)”は気、呼吸、体内の水分代謝や免疫機能にかかわり、“腎(腎臓と膀胱)”は生殖、発育、成長と関連して体全体の陰陽のバランスを司る場所となります」

 また、“内臓からの悲鳴”は、体に表れる症状や精神状態から推定できるという。

「肝の動きが滞って炎症が起こると、目が乾いて赤くなり、爪が割れやすくなり、筋がこわばりますが、涙を流すと肝臓の熱が下がります。やがて不調が進むと顔色が青黒く、怒りっぽくなります。私自身、怒りが湧くと肝臓に近い脇が痛くなり、『肝臓が痛いんだな』と自覚します。そのときは、脇を叩いて邪気を抜く。“怒り”は肝臓をもっとも傷つけるので、心を鎮め、激しい運動は控えましょう。また、心が緊張すると手汗をかいて顔が赤くなり、舌がしびれて言葉が出にくくなります。必要以上に喜びや笑いが起きたりしますが、不調が進むと沈んでため息がちに。目を酷使すると心臓の血を消耗するので、気をつけること。そして、脾が弱ると唇が乾燥し、口の端が切れ、口内炎を招きます。思い悩み、げっぷやよだれが出やすくなります。不調が進むと顔色は黄色くなり、逆流性食道炎になることも。長時間座りっぱなしは脾臓をさらに弱めるので、軽めの運動をおすすめします」

 乾燥やアトピー性皮膚炎など、肌の不調は肺が弱っている証し。じんましんが出ると、腎にも影響が及んでいるという。そして、顔色が青白くなり、咳が出て涙もろくなることもある。また、長時間横になると気を消耗するそうだ。

「腎が弱い人は唾液が少なく、不調は難聴や耳鳴り、めまいなど、耳に現れることが多い。ひどくなると顔色が黒くなり、あくびが出ます。長時間立ち続けると骨に負担がかかり、腎臓を弱らせてしまいます」

 食べたい味で内臓の様子がわかるというのも興味深い。

「酸っぱいものが食べたいときは、肝臓が『発散したい!』というサイン。苦いビールやコーヒーが飲みたいときは、心臓の熱を冷まし、喜びすぎから心を守っているのです。甘いものが食べたくなるのは、悩んで疲れた脾臓が元気になりたいからで、辛いものを食べてスッキリ感じるのは、肺がそう求めているのです。そして、疲れた腎臓がエネルギー補給のために欲するのが塩辛いもの。ふだんは食べないジャンクフードを無性に食べたいと感じるときは、我慢せず、食べて発散させる方がいいんです」

 そして、更年期や閉経後の女性が弱りやすいのが、肝だ。

「肝臓はホルモン調節を行う部位なので、女性ホルモンが減少すると肝の気は弱りやすい。本来は、楽しいセックスで女性ホルモンをたくさん分泌するのがいちばんですが、『それがなかなか難しい』というかたは、幸せを感じると分泌される『オキシトシン』をたくさん出すこと。韓流ドラマにうっとりしたり、推し活に精を出すのは、肝のためには絶好です。ちなみに、五臓を司る神様には、それぞれご利益を期待できる運がついています。内臓風水は、弱点の内臓だけでなく、運気アップの目的で行ってもOKなんですよ。たとえば、金運を上げたいなら、亀が司る腎を養生し、家庭円満を望むなら、鳳凰が司る心をケアしてみてください」

 健康+ご利益アップなんて、いいことずくめではないか!

内臓を元気にする1日の過ごし方「子午流注(しごるちゅう)」

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