最新版「補聴器」の選び方やタイプを専門家が解説 高性能&スタイリッシュな注目商品19選
「補聴器はどこか年寄りっぽい」――そんな偏ったイメージを持っていないだろうか。「初めての補聴器」に抵抗を感じる人もいるが、実際はどうなのか。2人の専門家に話を伺った。最新の補聴器を種類別に教えてもらったので、是非参考にして欲しい。
補聴器は小型化・高性能でスタイリッシュに進化
「補聴器=老人アイテム」と感じる人もいるかもしれない。しかし、最近の補聴器は小型化・高機能化が進み、スタイリッシュなものが増えている。それに伴い、使用者の意識も変わってきたという。
「別に隠すことでもない、と鮮やかなピンクやブルーなど目を引くカラーを選ばれるかたも増えていますね」(にじいろ補聴器店長・千葉星雄さん・以下同)
あえて見せるのが実は賢い選択だという。
「難聴のかたはコミュニケーションに工夫が必要な場面があります。そんなときに補聴器をつけていれば、『聞こえにくいのかな?』と相手が思い、はっきりと発声してくれるなど、先回りをしてくれるケースが多々あるのです」
聞こえづらいのに補聴器はつけたくない。そんな考えは一蹴すべきだろう
補聴器選びのポイント
補聴器にはいくつかのタイプがあり、価格帯も幅広い。選ぶ際のポイントについて、リオネット補聴器を製造するリオン社の太田昌孝さんはこう語る。
「小型で目立たないからいいとか、高価だからいいとか一概に言えないのが補聴器の難しいところです。ただ大切なのは、まず耳鼻咽喉科の医師の診察からスタートすることです。なぜなら、耳の聞こえの悪さの原因として、ほかの病気が隠れているかもしれないからです。その上でよい補聴器店に巡り会うことです。
集音器や助聴器などと違って、補聴器は医療機器です。厚生労働省の認証を得た、安全性が確保されたものなので、そうした製品をきちんと扱える認定補聴器技能者がいるお店を選ぶことをおすすめします。
補聴器そのものの性能ももちろんありますが、その補聴器がその人に合うかどうか、それを検討する手助けをしてくれる人がいることが大事です。つける人がどんな仕事に就いていて、どんな生活をしているか、そういったことを親身になって聞きながら選んでくれる人がいるお店がいいと思います。
購入後もメンテナンスで調整を続ける
補聴器にはメンテナンスが欠かせません。うるさい場所にいるなと補聴器が自動的に感知して、雑音を抑制したり、食器の音のような気になる音を消すことがいまはデジタル技術で可能になっていますが、そうしたことはメンテナンスで調整していくわけです。
補聴器に慣れるには通常3か月くらいはかかります。頑張って使い続けて、自分の体の一部になっていく、というかたが一般的です。そうしたことも考えて、親身に相談にのってくれる認定補聴器技能者がいるお店を選んでください」
早速、補聴器のタイプと最新商品を見ていこう。