補聴器は「高い・格好悪い・調整が面倒」3つを克服した注目の耳あな型補聴器が凄い!
デザインはまるでワイヤレスイヤホン。しかし、実は補聴器。シャープから9月に発売された『メディカルリスニングプラグ』だ。マスクやソーシャルディスタンスが当たり前になり、これまでよりも会話が聞き取りにくいと感じている人が増えているといういまだからこそ生まれた、新しい補聴器の開発物語。
新型コロナ流行前に比べ、聞こえにくさを感じる人が増加
『メディカルリスニングプラグ』は、「従来の補聴器のイメージを一変させたい」と、シャープのデジタルヘルスソリューション事業推進部が中心となり作り上げた補聴器だ。いままでのように現役でバリバリと仕事をしたいけれど、聞こえにくさを感じている、そんな人の健聴寿命をサポートするのが目的だ。補聴器には、聞こえにくさを補う機能はもちろん、聴力低下の進行を抑える働きもあるのだ。
調査によると、2018年の時点で聴覚自覚者(聴覚に何らかの問題を感じている人)は1430万人。つまり、全人口の約11%の人が難聴を経験していることになる。そのうち補聴器を使っているのは、難聴の度合いが高い人がほとんどで、軽度~中等度程度で補聴器を使用している人は約12%しかいない。
また、コロナ禍でマスク生活やソーシャルディスタンス、リモート会議が当たり前になり、新型コロナウイルス感染症の流行前に比べ、会話などで聞こえにくさを感じている人は、50代で1.5倍に増えていることもわかった。
補聴器を使う3つのハードルを克服
軽度~中等度の人はなぜ補聴器を使わないのか? 大きな理由は、【1】高価であること、【2】格好が悪いこと、【3】面倒であることの3つだという。
その3点をすべて克服したのが『メディカルリスニングプラグ』だ。
まず、【1】は一般的な補聴器が30万円前後するところ、本品は9万円台に価格を抑えることに成功した。【2】については、スタイリッシュでイヤホンのような見た目のデザインになっており、これまでの補聴器のイメージを一新させている。また、実際にイヤホンとして音楽鑑賞やハンズフリー通話も可能だ。
そして【3】については、通常の補聴器は取り扱い店舗で、使用する人の聞こえやすさに合わせて調整する必要があるが(その回数は少なくとも3回、多いと10回近く店舗に通わなければならないこともある)、本品は「リモートフィッティング」でそれを克服した。
商品購入後に、スマホアプリを通して認定補聴器技術者等の専門フィッティングスタッフによるオンラインサービスを受け、自宅で聞こえ方の調整をすることができるのだ。
一般的な補聴器は調整などの技術料が機器の代金に含まれているため高額になってしまうが、このリモートフィットサービスの導入がリーズナブルな価格を実現できた要因の1つでもある。
本品を開発したのは、シャープの中でも通信事業を担当する部門。一般的な会社員と比べて当然、スマホをはじめとする通信機器の扱いに慣れた社員がほとんどだったが、リモート環境やスマホの使い方そのものに明るくない人でも使いやすいよう動画やマニュアルを丁寧に作成した。
補聴器の専門メーカーではないシャープが作り上げたこの逸品は9月17日に発売されたばかり。大きな反響を呼びそうだ。
【データ】
初期設定のほか、使用開始後のビデオカウンセリングや、聞こえ具合の微調整などのフィッティング、使用する中での相談などを自宅にいながら手軽に受けられる。『メディカルリスニングプラグ』9万9800円(非課税)。問:https://jp.sharp/mlp/service/
※女性セブン2021年10月21日
https://josei7.com/
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