「片づけ」「日常生活」に潜む”名もなき家事”の解消法をプロ&読者の知恵から学ぶ
家の中には名もなき家事があふれている。毎日少しでも気を抜くと「部屋がぐちゃぐちゃで散らかり放題」「ストック品などものがあふれてしまう」など、お悩みが噴出してくる。そこで、家事の家事の専門家や女性セブンの読者のみなさんが「名もなき家事解消法」教えてくれた。ひと工夫で気持ちもおうちもスッキリしますよ!
【片付けのコツ】散らかりがちな物の指定席を作る
片づけたそばから散らかるから作業がエンドレス。だから片づけは嫌いという読者も多かった。散らからないようにするには予防が大切。特に、帰宅後の5分間は要注意だ。
「かばんや買い物袋を床に置いたり、上着をいすに掛けたり、郵便物を置きっぱなしにしたり…。帰宅後の5分間は、物が散乱しやすいとき。そうならないよう、物の指定席を作っておきましょう」(本間さん・以下同)
たとえば、玄関にフックをつけて、帰宅後はそこにコートを掛け、リビングに持ち込まない。かばんも置き場を作り、床に置かない、などだ。
「散らかりがちな郵便物類は、自宅に持ち帰ったらすぐにチェックしその場で捨てるなどの処理を。私は、キッチンカウンターに置きがちなので、カウンターの下にゴミ箱を置き、その近くにはさみとファイルを用意しています」
玄関の片づけの場合、適正な靴の量を見極めることから始めよう。たたきに出ている靴は、1人1足をルールにし、下駄箱に靴が収まらないなら、不要な靴は捨て、下駄箱に余裕を持たせる。靴の出しっ放しを防ぐために、下駄箱の扉を外すのもおすすめだという。
片づけにかかわる名もなき家事の解消法
●おもちゃはラベリングで子供も片づけやすく
「おもちゃは、“○○のお家”などとラベリングし、『○○をお家に帰らせてあげてね』と伝えると、子供も率先してお片づけをしてくれます」(タスカジ)
●ペットボトルや缶の片づけは各自で
「飲み終わったペットボトルや缶の片づけは各自にお願いしています。言ってもきかない家族には、自室の机や扉の前にゴミを並べ、本人が捨てるまで放置しておきます」(48才/パート)
●不要なチラシは持ち帰らない
「マンション内に不要なチラシ用のゴミ箱が設置してあるので、その場でそこに捨て、持ち帰りません。玄関には個人情報を消すスタンプを常備し、郵便物はすぐに処分します」(43才/主婦)
●子供の作品は写真を撮ってから処分
「子供が描いた絵は、お菓子の空箱に入れて保管。そこがいっぱいになったら、子供に残したいもの、捨てていいものを選んでもらい、写真を撮ってから処分します」(42才/主婦)
●玄関に足形シートを貼って靴を揃える習慣づけ
「人は足形があると自然と揃えたくなるもの。トイレ便座用シートを靴の形に切って玄関のたたきに貼っておくと家族も靴を揃えてくれます」(本間さん)
【日常の家事のコツ】消耗品の管理は家族と一緒にやる
生活する上で必要な“名もなき家事”はまだある。読者の多くが嫌いだと答えた作業の中に、トイレットペーパーなど、日用品の在庫管理や補充、入れ替えがある。
「日用品の在庫管理は、ひとりでしないで、家族を巻き込む仕組みを作ってしまいましょう。わが家は、ティッシュペーパーのストックが置いてある棚の横に、『この線まで減ったら補充』というマスキングテープを貼り、家族に“このラインにきたら買い物リストに追加して”と伝えています。残りがどれくらいになったら買わなければいけないのかを決めて、その基準を家族で共有しています」(本間さん・以下同)
トイレットペーパーなら残り2個、調味料もボトルの3分の1ぐらいにラインを引いているという。これで余分に買いすぎることも防げる。
「交換頻度を減らしたいなら、2倍巻きのトイレットペーパーなど、大容量のタイプを選ぶのもおすすめです。初期費用が高くても、トータルで節約にもなります」
補充時は、パッケージから出しておこう。ワンアクション減らすだけで、家族が交換してくれるハードルも下がる。
その他の家事にかかわる名もなき家事の解消法
●窓の結露防止に洗車用のセルロースクロス
窓の結露とりを嫌がる読者も。「カビが発生していないなら気にしなくて大丈夫。気になるなら洗車用のセルロースクロスがおすすめ。定期的に酸素系漂白剤で除菌を」(タスカジ)。
●雨の日の玄関は新聞紙で汚れ防止
雨や雪で濡れた玄関掃除が嫌という声も。「玄関扉の前に珪藻土マットを敷き、濡れた傘は家に入れません。玄関に新聞紙を敷くのも◎」(タスカジ)。
●番組録画は1人5本まで、3カ月で消去
録画したテレビ番組の整理も地味に面倒。「3か月以内に見なかったら削除する、保存しておくのは1人5本までなど、家族でルールを決めておくことが大切です」(本間さん)。
●シャンプー類は詰め替えずそのまま使う
「シャンプーなどは詰め替えず、詰め替え用パックがそのまま使えるグッズを活用。逆さに吊るせるので最後まで使い切れます」(38才/主婦)
●日用品のストックは1か所に
「場所がバラバラだと在庫が把握できないので、日用品のストックは1か所にまとめています。ストックの量が一目でわかるので、買い忘れ&買いすぎ防止にもなります」(タスカジ)
教えてくれた人
知的家事プロデューサー 本間朝子さん
家事の効率化に役立つメソッド「知的家事」を考案。家事動線のプロデュースや便利家事グッズの商品開発にも携わる。著書は『60歳からの疲れない家事』(青春出版社)ほか多数。
タスカジ研究所
家事代行マッチングサービス「タスカジ」が取り組む事業。プロのノウハウなど家事技を情報発信している。今回は本企画のため、登録ハウスキーパー51人にアンケートを実施。
取材・文/鳥居優美 イラスト/やまなかゆうこ
※女性セブン2023年2月9日号
https://josei7.com/
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