市販のルーで本格カレーを作るコツ「溶かす温度は80℃、鍋肌のこびりつきで香ばしさUP」
市販のルーでカレーをもっとおいしく作るコツを、カレーを知り尽くした専門家の方に教えてもらいました。簡単・手軽に味わいがアップするコツを伝授。なんとなく作っていた方は必見です。また、「まるでお店!」な味になるカレーに合うライスの作り方も紹介。サフランライスやココナッツライスが手軽に作れて本格的な味わいになりますよ!
市販のルーでカレーをもっとおいしく作るコツ
【1】パッケージ通りの作り方がベスト!
パッケージ裏面のレシピで作るのが基本中の基本。「各メーカーが研究に研究を重ねた作り方なので、食材の分量や加熱時間もこれが最適」。(カレープロデューサー・中尾真紀子さん)
じゃがいもやにんじんが欠かせない、というのは思い込みかも!?「記載がない商品は、スパイスやバターを多く使用しているなど、シンプルな具材でもおいしく仕上がるタイプのルーだといえます」。(カレープロデューサー・中尾真紀子さん)
【2】ルーを溶かすときと食べるときの適温は80℃
ルーが最もダマになりにくいのは、火を止めて5分ほど冷ました80℃の状態。「カレーが最も食べやすく、おいしく感じるのも80℃です」。(カレー総合研究所代表・井上岳久さん)
【3】カレーを鍋にこびりつかせると香ばしさがUP
ルーを煮込んだら、鍋肌にカレーがこびりつくくらいまで待ってみて。「焦げる前にヘラでこそげ落として混ぜると、香ばしさが増します」。(カレープロデューサー・中尾真紀子さん)
【4】弱火でゆっくり加熱するとなめらかに仕上がる
「高温だとルーに含まれるでんぷんが糊化してダマになりやすい。弱火にして低温で加熱すると口当たりなめらかに」。(フードコーディネーター・柳瀬真澄さん)
【5】何度も温め直す場合はスパイスを足すとおいしさが復活
「温め直すとスパイスの風味が飛ぶので、ガラムマサラやカレー粉を足すとでき立ての味がよみがえります」。(カレー総合研究所代表・井上岳久さん)
カレーに合うライスバリエーション11選
エスニックな風味や、カレーを引き立てる食感や色味。専門店ならではのライスも実は意外と手軽に作れるんです。おうちカレーがあっという間にグレードアップ。「まるでお店」な味になりますよ!
【レモンライス】暑さも吹き飛ぶ爽やかな風味
<作り方>
硬めに炊いたご飯をバター、レモン果汁、白いりごま、塩、こしょう(あればターメリック)で炒める。
【ターメリックライス】鮮やかなイエローで食欲増進!
<作り方>
白米にターメリックと塩を少量混ぜて炊飯。ターメリックの風味をほんのり感じるライスは、スパイスカレーやチキンカレーに最適。
【ココナッツライス】ミルキーな甘さがカレーの辛さとマッチ
<作り方>
製菓用の粉末ココナッツを軽く炒ってご飯にかけると、トロピカルな香りと甘みが加わる。『ジャワカレー』などスパイスの効いたカレーに。
【ジャスミンライス】甘い香りが華やかなひと皿を演出
<作り方>
タイ米の一種で、細長い形状とパラパラの食感、甘く強めの香りが特徴。炊飯器などで日本米と同様に炊ける。
【玄米入りご飯】さらさらカレーに合わせてさっぱりと
<作り方>
白米に玄米を加えて炊くことで、パラパラとした仕上がりに。とろみの少ないカレーと合わせるのがおすすめ。
【クミンライス】カレーに欠かせないスパイスはルーと好相性
<作り方>
クミンシードを油で炒めて香りを立たせ、油ごと塩適量と共に炊飯器に入れて炊く。エスニックな風味に。
【バターライス】バターの上品なコクで重厚なおいしさに
<作り方>
炊き上がったご飯にバターを適量加えて混ぜる。豊かな風味がホテルカレーのような上質な味わいを演出。辛口のカレーによく合う。
【五穀米】もちもち&プチプチの食感で満足度あり
<作り方>
白米と雑穀を合わせて炊く。存在感があるので、トマトカレーなどのさっぱり系とよく合う。栄養や食物繊維もプラス。
【ナッツライス】香ばしさと歯応えをプラス
<作り方>
砕いたくるみとアーモンドを軽く炒り、ご飯に混ぜる。ポークカレーやチキンカレーと合わせれば、ほどよいアクセントになる。
【豆腐】ご飯代わりの豆腐で低糖質、高たんぱくに
<作り方>
意外とカレーに合う豆腐で、糖質とカロリーをオフ。豆腐半丁(1人前)を電子レンジで軽く温め、ご飯の代わりに。
【サフランライス】華やかな香りとカラーがカレーを上品に仕上げる
<作り方>
炊飯器に白米と水、サフラン(パウダーも可)を入れ、色が出たら塩とバターを加えて炊く。シーフードカレーによく合う。
教えてくれた人
カレー総合研究所代表 井上岳久さん
歴史や栄養学などカレー全般に精通し、『カレー大學』学長を務める。メディア出演や著書も多数。
フードコーディネーター 柳瀬真澄さん
料理教室『SUZU COOKING SALON』を主宰。メディアや企業へのレシピ提案、商品開発も行う。
カレープロデューサー 中尾真紀子さん
カレー教室『マサラモア』主宰。『横濱野菜のスパイスカレー』などの商品開発、販売も手掛ける。
撮影/武井メグミ、玉井幹郎
※女性セブン2022年8月18・25日号
https://josei7.com/
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