兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第144回 最も恐れることの予兆が!】
ライターのツガエマナミコさんと兄が一緒に住むようになったのは、そもそも両親と同居するためでした。しかし、両親が相次いで他界した後、図らずも兄妹の2人暮らしに。その後、若年性認知症を発症した兄をサポートする生活になり現在に至ります。症状が進んできた兄には、心を乱される日々が続くツガエさん、またまた大きな悩みを抱える予感が…。
「明るく、時にシュールに」、認知症を考えます。

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一番恐れていた事態が…
今朝、ちょっと衝撃が走りました。思わず「やめてよっ!」と大きめの声を上げてしまったのです。
ツガエ家の事件は大抵朝起こります。今日も朝イチのことでした。トイレの床に5~6か所の無色のシミ汚れを見つけたので掃除をし、洗面所に行くと、洗面ボールにも何かを放出した跡がありました。以前に読者の方が「まだ若いので性的な処理かも」と書いていただいたのを拝読し、想定はしていたものの考えたくなかったことを具体的に突き付けられた気がいたしました。
これまではベランダでしてきた「ソレ」が、マンションの修繕工事によって封じられ、その多くが洗面所に向かったことは致し方がございません。「ったく、あっちもこっちも…」とイラつきながらも、そこまではもういつものことになったので驚くことはないのですが、その洗面ボールの汚れを洗い流していたとき、真後ろの扉を開けて兄が顔を出したのです。