医師・専門家が選ぶ「血管がつまって死ぬ」のを防ぐ最強食品ランキングBest10
5位(9点):シナモン
「漢方薬では『桂皮』と呼ばれ、血管内の細胞を活性化させる働きがある」(髙倉さん)、「特に毛細血管を若々しく保つ効能が期待できる。『ゴースト血管』対策に最適」(根来さん)
4位(15点):玉ねぎ
「香り成分の『アリシン』には、血中の善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを減らす働きが」(望月さん)、「動脈硬化を防ぐ抗酸化作用がある『ケルセチン』と呼ばれる成分も豊富」(清水さん)、「食物繊維も豊富で、血管に障害を与える血糖値の急上昇を抑えてくれる」(野田さん)
3位(20点):いわし
「いわしに多く含まれる『EPA』には、血液の凝固を予防して血流を促す効果が」(野田さん)、「手軽に摂取できるおすすめの方法は缶詰。特に水煮缶は使い勝手もいい」(中沢さん)、「いわしは小魚のため、大型の魚に比べて海洋汚染の影響が小さい。刺身など、生のまま食べれば良質な油分を余すことなくしっかり吸収できる」(佐藤さん)
2位(21点):さば
「血管の弾力を増強し、血栓を予防する効能がある良質な油分の『DHA』や『EPA』を多く含有する」(家光さん)、「さばに含まれる『オメガ3脂肪酸』は代謝を上げるため、メタボが気になる人におすすめ。ただし、1日最大2g程度を目安にし、摂りすぎは禁物」(望月さん)、「さばに代表される青魚は、脳梗塞や心筋梗塞の予防に大きな効果が見込める」(福田さん)、「特におすすめはノルウェーさば。EPA含有量が圧倒的に豊富。調理は焼いたり蒸したり、揚げ物以外がいい」(金子さん)
1位(29点):納豆
「『ナットウキナーゼ』には、血栓を作る『フィブリン』を溶かす効果があり、血栓予防が期待できる」(田中さん)、「原材料の大豆に含まれる『イソフラボン』は心血管疾患を予防する働きが。大豆を発酵させることにより、その効果が高まるとされており、納豆は特におすすめ」(梅津さん)、「睡眠時は体内の水分が減り、血栓ができやすくなるため、食べるなら夜がおすすめ。就寝時も血液をサラサラの状態にしてくれる」(中沢さん)、「大豆が含有する『サポニン』や『イソフラボン』、『植物ステロール』といった成分は血流をよくして血管が傷つくのを防いでくれる」(堀さん)
キーワードはたんぱく質と油
食と健康の専門家たちが“血管にいい食品”に共通する特徴として挙げたキーワードは「血流改善」と「たんぱく質」。1位を獲得した納豆はこの両方を兼ね備えている。管理栄養士の中沢るみさんが解説する。
「納豆に含まれるナットウキナーゼには、血栓を溶かし、血液をサラサラにする作用があります。また、血管の主成分のコラーゲンを作るにはたんぱく質が必須ですが、納豆なら大豆の良質なたんぱく質も摂れる。強い血管を作るのにふさわしいパーフェクトな一品といえるでしょう」
2位を獲得したさばをはじめとしてランキング内に数多く登場するのが青魚だ。良質なたんぱく源であるとともに、健康効果が高いとされ、血流を改善する成分であるDHAやEPAをたっぷり含んだ油「オメガ3肪酸」を摂れることがその理由だ。
管理栄養士の望月理恵子さんは、さばに一票を投じた理由をこう話す。
「さばは特にEPAが豊富です。EPAは血栓をできにくくして、動脈硬化の予防にも役立ちます。医薬品の成分としても活用されるほどその効力は大きい。脂肪の代謝に関与して中性脂肪を下げる効果もあるので、メタボが気になる人も積極的に食べてほしい」
野菜の中では、血液サラサラ効果のある辛味成分のアリシンを含む玉ねぎや血管を傷つける活性酸素の発生を抑えるリコピンを含むトマトがランキングに名を連ねた。
「これらに限らず、野菜類を忘れずに摂ることは血管を守るために必須です。特に食物繊維にはコレステロール値を下げ、動脈硬化を予防する効能があることがわかっています。野菜はもちろん、海藻やきのこ類など、食物繊維が豊富な食品を積極的に摂ってほしい」(循環器内科医の瀬戸拓さん)
10位のくるみなどのナッツ類が選出された理由は食物繊維と良質な油が一遍に摂れること。内科医の佐々木欧さんが言う。
「加えて、アーモンドにはビタミンEも豊富で手足の血流を改善します。さらに抗酸化作用によるアンチエイジング効果も期待でき、おやつとして常備しておきたい一品です」
※女性セブン2022年3月3日号
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