払いすぎた金額の支給も。おさえておきたい介護給付金
国や自治体に申請すればもらえる給付金。なにかとお金がかかる介護にもぜひ活用したいところ。そこで、お得な介護給付金をピックアップしてご紹介。
払いすぎが戻る、高額介護サービス費
介護保険では、要介護度によって受けられるサービスが決まっており、かかった費用の1~2割負担で利用できる。1か月の支払いが高額になった場合には、自己負担限度額を超えた金額が戻ってくる「高額介護サービス費支給」がある。
収入に応じて、介護サービスの自己負担上限額は決まっており、現役並みの所得者の場合は、月に4万4000円を収入から引いた金額が戻ってくる。手続きを一度行えば、次回からは自動的に口座に振り込まれる。
【届出先】市区町村の介護保険窓口
介護のために休めば、介護休業給付金が戻ってくる
雇用保険に加入している人が、病気やけがなどで2週間以上の常時介護が必要になった場合、家族が介護するために仕事を休めば、「介護休業給付金」がもらえる。申請前の過去2年間の働き方などに条件があり、利用できるのは通算で93日まで。休業開始前に必要な証明書を、休業終了後には申請書を、事業主から提出してもらうことが必要だ。
【届出先】ハローワーク
独自のサービスを提供する自治体も
国が定める介護保険制度は全国共通だが、自治体独自のサポートを行うところも多い。介護保険に含まれない配食サービスや紙おむつ、家事支援、タクシー券などは“横出しサービス”といわれ、実施している自治体も多いので、市区町村役場に相談を。また、愛知県高浜市では、要介護者の介護サービスの支給限度額に上乗せ支給。要介護4の場合、国基準が月に3万806円なのに対し、3万8145円が限度額。1年間で、8万8068円も多く支払われる。
【届出先】愛知県高浜市
東京都立川市では、「高齢者緊急通報システム事業(民間方式)」として、脳や心臓、呼吸器などの慢性疾患があり、常に注意が必要なひとり暮らしの高齢者宅に、民間の緊急通報システムを設置。所得により、機器の設置費用を一部負担(約1万円)する場合もあるが、月々の利用料は無料。徘徊が見られる高齢者の早期発見に役立つGPSなどの端末機も、新規設置料の1割(756円)負担で、その後の利用料も助成される。
【届出先】東京都立川市
※女性セブン2016年6月30日号