壁ぴったりに置ける注目の「加湿空気清浄機」をアデランスが開発した理由
プラズマクラスターのロゴとともに際立つ「Aderans」の文字…。これはアデランスとSHARPが共同開発を行った加湿空気清浄機だ。アデランスといえばウィッグを思い浮かべる人が多いが、なぜ空気清浄機なのか? 経緯と開発秘話を聞いた。
アデランスが空気清浄機…開発秘話を明かす
アデランスとSHARPの共同開発は、2017年に発売されたドライヤーからスタートした。アデランスの赤色LED技術とSHARP独自技術のプラズマクラスターがコラボレーションした逸品だ。
アデランスといえば、ウィッグや理美容というイメージが強いため、ドライヤーの開発というのは簡単にイメージできる。しかし、一見、アデランスとは無関係に思える加湿空気清浄機の開発に踏み出したのはなぜなのだろうか?
「コロナ禍となり、これまでもサロンワークをするスタッフや理美容師のために手荒れ対策ができる消毒ジェルなどを導入してきました。今回はご来店いただくお客さまにも安心してサロンを利用いただきたいという思いで、空気清浄機の開発に乗り出しました」と、開発担当の寺岡剛さんは話す。
かねてからコラボレーションの関係があったSHARPと共同開発をすることになったが、課題が1つ浮上した。
アデランスは、ウィッグというごくプライベートな商品を扱う特性上、施術はカーテンや扉で区切られた個室で行われる。コロナ禍の世の中となり空気清浄機があらゆる場所に置かれるようになった。
アデランスもまた例外ではなかったが、店内という限られた空間で、SHARPの空気清浄機を設置するには問題があった。それが、SHARP製の空気清浄機ならではの特徴である「背面から吸い込み、上部へ吹き出す」という構造だった。
背面から吸い込むタイプの空気清浄機は、壁にピッタリとつけることができず、アデランスの限られたスペースに置くには収まりがよくないのだ。しかし、実は背面吸い込みはかねてからのSHARPのこだわりでもあり、一般に流通する商品に対しては譲れない部分だったそうだ。
省スペースが特徴の空気清浄機
「実は、この『AD-AD02-R』にはベースモデルがあって、それがSHARPがホテル向けに作っているモデルなんです。狭いホテルの部屋にも適するように、前面吸い込みを採用したものでした」(寺岡さん)。
この前面吸い込みの技術を『AD-AD02-R』でも採用できないか? SHARPと協議を重ね開発を進めた結果、およそ8か月で発売にこぎつけることができた。現在は、アデランスの直営サロンに設置されているだけでなく、サロン店頭やアデランス公式通販サイトからも購入することができる。
「これからは理美容という殻を破って、もっとアデランスならではの技術が世の中の役に立てるのではないかと考えています。今回、サロン内に置く空気清浄機という課題から新商品の開発を行ったように、いろいろな広がりを見せていきたいです」
と寺岡さんは締めくくった。
※内蔵されているカートリッジで、タンクやトレーのぬめり、ニオイの原因となる水中の菌を抑制する。半年に1回の交換。
【データ】
商品名:AD-AD02-R『プラズマクラスター技術搭載加湿空気清浄機』
サイズ:幅400×奥行き220×高さ600mm
適用床面積:プラズマクラスターが約21平米(13畳)目安、空気清浄が~38平米(23畳)
価格:4万4000円
電話:0120-05-1960(アデランス通販)
※女性セブン2021年4月22日号
https://josei7.com/