きのこの炊き込みご飯 秋の最旬レシピ|きのこの旨みを引き出す達人技|堤人美さん
ほかの食材と合わせやすく、ヘルシーでお手頃価格と、食卓に欠かせない“きのこ”。旬のいまは、おいしさもマシマシ。そんなきのこの風味が引き立つ”きのこご飯”の簡単レシピを料理研究家・堤人美さんが考案してくれた。きのこの豊かな香りや旨みをさらにアップさせる達人技とは…。
※レシピの材料は特記があるもの以外は2人分です。
きのこの風味や旨みをさらに引き出す調理法とは
「きのこの深い味と香りは秋の食材ともよく合います。豊かな風味を活かすには、調味料を最小限にして、きのこのだしを引き立てること。炒めるときは、木べらなどでギュッと押しつけて水分をとばし、旨みを凝縮させると食感もよくなります」(堤人美さん)
●きのこの種類と特徴
きのこは種類によって味わいも特徴も全く違う。それぞれの特性を知ると、きのこ料理がもっと美味しく&楽しくなりますよ!
■えのきたけ
汁ものに使えばよいだしに。細い形状は麺に絡みやすく食感もアップ。
■エリンギ
弾力と歯ごたえが特徴。味は淡白なので、しっかり味の料理におすすめ。
■マッシュルーム
マイルドなホワイトは生食に。味が濃いブラウンは加熱料理に合う。
■まいたけ
香りや味が強めなので、ほかの食材とのコンビネーションを楽しむのが◎。
■しいたけ
だしになる豊かな香りと味はもちろん、独特の食感は存在感大。
■しめじ
クセが少ないので様々な料理に使いやすい。白しめじは、より味が穏やか。
焼き塩さばときのこの炊き込みご飯
<材料>(作りやすい分量)
しいたけ…4枚
しめじ…1パック
塩さば…半身
米…2合
昆布…1枚(5cm×5cm)
セリ…1束
すだち…2個
<A>
酒…大さじ2
薄口しょうゆ…小さじ2
<作り方>
【1】しいたけは石づきを除き4等分に、しめじは石づきを除きほぐす。塩さばは2cm幅に切り、グリルで焼く。米は洗って15分浸水後、15分ざるに上げる。
【2】土なべに米を入れ、<A>と水(分量外・<A>と合わせて2カップ)を加えてさっと混ぜ、昆布、【1】のきのこと塩さばをのせる。
【3】強火にかけて沸騰したら弱火で15分炊く。30秒強火にし、火を止めて15分蒸らす。
【4】塩さばをほぐし、3cm長さに切ったセリを加えてさっくり混ぜ、すだちを添える。
*炊飯器で炊いても可。
手羽先としいたけのサムゲタン
<材料>
しいたけ…4枚
手羽先…4本
長ねぎ…1本
しょうが…適量
米…1/2合
塩…小さじ1/2
<A>
甘栗・ぎんなん…各8個
にんにく…4片
水…5カップ
酒…大さじ2
<作り方>
【1】手羽先は骨の間に切り込みを入れ、塩をすり込む。しいたけは石づきを除き半分に、長ねぎは3cm長さに、しょうがは皮付きのまま薄切りする。米は洗ってざるに上げる。
【2】鍋に米以外の【1】、<A>を入れ、ふたをせず中火にかける。煮立ったら弱火で15分、あくを除きながら煮込む。
【3】米を加え、ふたをずらしてのせて時々混ぜながら15分程煮込む。塩、粗びきこしょう(分量外)をつけて食べる。
豚肉ときのこのカレーチャーハン
<材料>
ブラウンマッシュルーム…4個
エリンギ…1本
にんじん…50g
豚小間切れ肉…150g
玉ねぎ…1/4個
ご飯…丼2杯分
塩・こしょう…各適量
サラダ油…適量
バター・カレー粉…各大さじ1
ウスターソース…大さじ2
<作り方>
【1】マッシュルームは石づきを除き薄切り、エリンギは半分の長さに切って割く。にんじんは5mm角に切る。玉ねぎは粗みじん切りにする。
【2】豚肉は塩、こしょうで下味をつけ、サラダ油を熱したフライパンで、中火で1分半炒める。
【3】【2】に玉ねぎを加えて炒め、しんなりとしたらカレー粉を加えて粉っぽさがなくなるまで炒める。残りの【1】を加え、2分程炒め合わせる。
【4】ご飯を加え、2分程炒めたらバター、ウスターソース、塩、こしょうで調味する。
牛肉ときのこの山椒混ぜご飯
<材料>
まいたけ…1パック
しめじ…1パック
牛切り落とし肉…100g
ゆで大豆…50g
ご飯…400g
サラダ油(またはごま油)…大さじ1
粉山椒…適量
<A>
酒・しょうゆ・みりん…各大さじ1
砂糖…小さじ1
<作り方>
【1】まいたけはほぐし、しめじは石づきを除いてほぐす。
【2】フライパンにサラダ油を熱して中火で牛肉をさっと炒め、【1】を入れて木べらで押さえながら焼く。ゆで大豆を加え、さらに炒め合わせる。
【3】【2】に<A>を加えて炒め合わせる。
【4】温かいご飯をボウルに入れ、【3】を加えて切るように混ぜ、さらに粉山椒を加えて混ぜる。器に盛り、粉山椒を振る。
★ポイント
きのこは木べらでフライパンに押しつけながら、水分を出すようにして3分程焼きつける。旨みが凝縮され、歯ごたえもシャキッ!
教えてくれた人
料理研究家 堤 人美さん
身近な食材を使った、おいしく再現しやすいレシピが人気。近著に『野菜はあたためて食べる!』(新星出版社)など。
撮影/鈴木泰介
※女性セブン2020年10月29日号
https://josei7.com/
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