焼くだけローストポーク他|部位ごと豚かたまり肉ごちそうレシピ|飛田和緒さん
豚のかたまり肉は旨味たっぷりでジューシー、食べ応えがあるのでここぞというときのメイン料理にぴったり。ビタミンが豊富で栄養価も高いから、猛暑で疲れた体を癒してくれる。
ただ、豚かたまり肉といっても部位によって味わいも特長もそれぞれ違う。人気の料理家・飛田和緒さんが、その部位の味わいを存分に引き出すレシピを教えてくれました。元気が出る料理を食べて、パワフルに過ごしましょう!
豚の部位、それぞれの特徴
・肩:よく動く部分で筋肉が発達した赤身肉。硬めなので煮込み料理に◎。
・肩ロース:肩に近いロース肉。きめ細かさに加え、濃厚でコクがある。ソテーや焼き肉に。
・ロース:きめ細かく、適度に脂肪があり軟らかい。濃厚な旨みがあり、トンカツやローストポークに。
・ヒレ:脂肪がほとんどない棒状の赤身肉で、少量しか取れない貴重な部位。きめ細かくて軟らかく、トンカツの代表格。
・外もも:ももより硬く、きめが粗い。赤身であっさりした味。薄切り肉などに使われる。
・もも:赤身の代表的な部位。脂肪が少なくてきめ細かく、外ももより上質。ハムなどに加工される。
・バラ:脂肪と赤身が層になった、特に脂が多い部位で、角煮にぴったり。骨付きはスペアリブと呼ぶ。
ヒレで:豚ヒレのフライパン焼き
しっとり上品な“ヒレ肉”に にら入り薬味だれが絶妙に絡む。
※材料は、作りやすい分量(4~5人分)です。(以下、同)
<材料>
豚ヒレかたまり肉…500g
自然塩…5g
<作り方>
【1】豚ヒレは常温に置いて塩を振ってなじませ、30分ほど置く。
【2】フライパンに【1】を並べ、弱めの中火でこんがりと焼き色が付くまで20分ほど焼く(フライパンに豚肉がくっつく場合は油適量を入れて焼く)。
【3】【2】をアルミホイルで包み、10分ほど置く。
【4】好みの厚さに切って、『薬味たっぷりポン酢だれ』をかける。好みで『ツナマヨオニオンソース』を添える。
★ポイント
ヒレ肉は焼きすぎると硬くなる。アルミホイルで包み、余熱で火を通すとしっとり仕上がる。
●ツナマヨオニオンソース
<作り方>
【1】ボウルにツナ缶1缶(約80g)を油ごと入れ、細かくほぐす。
【2】玉ねぎのみじん切り大さじ1、マヨネーズ大さじ3、しょうゆ少量、粗びき黒こしょう適量を加え、よく混ぜて10分ほど置く。
●薬味たっぷりポン酢だれ
<作り方>
【1】にら1/2束は薄めの小口切り、長ねぎ1/3本は粗みじん切り、しょうが1片はみじん切りにする。
【2】ボウルに【1】とポン酢しょうゆ1/2カップを入れて混ぜる。
ロースで:ローストポーク
ロースは塩をしっかり利かせて焼くだけでごちそうに。
<材料>
豚ロースかたまり肉…1kg
自然塩…10g
にんにく(すりおろし)…1片
にんにく・玉ねぎ…各適量
<作り方>
【1】豚肉は常温に置き、塩とにんにくをすり込んでなじませ、30分ほど置く。
【2】オーブンを180~200℃に温めておく。
【3】にんにく、玉ねぎは皮ごと半分に切る。
【4】オーブンシートの上に【1】をのせ、オーブンで30分焼き、肉を返し、周りに【3】を置いて、30分焼く。
【5】オーブンから出し、10分ほど置いてから豚肉を好みの厚さに切り、にんにく、玉ねぎと一緒に器に盛る。
★ポイント
すり込んでから30分置くと塩味がくっきり、一晩置くとなじんでまろやかに。
●サルサソース
<作り方>
【1】紫玉ねぎ1/8個とピーマン1個はみじん切りに、トマト中1個は7~8mmの角切りに、青唐辛子1本は小口切りにする。
【2】ボウルに【1】を入れ、ライム1/2個(レモンでも可)を搾り、塩小さじ1/4~1/3を加え、よく混ぜて15分ほど置く。
●ヨーグルトソース
<作り方>
【1】パプリカ1/8個は粗みじん切りにする。
【2】ボウルに【1】、ヨーグルト(プレーン)3/4カップ、にんにく(すりおろし)少量、塩ふたつまみを入れて混ぜる。器に盛り、刻んだパセリ適量を散らす。
●パクチーソース
<作り方>
【1】パクチー1株は細かく切る。ピーナッツ20gは粗く刻む。
【2】ボウルに【1】、ナムプラー大さじ1、レモン汁1/2個分、砂糖小さじ2、水大さじ2を入れて混ぜる。
スペアリブで:パイナップル入りスペアリブ煮
“スペアリブ”の骨付きならではの深いコクに、果物の酸味&甘味がアクセント。
果物で甘酸っぱく!
<材料>
豚スペアリブ…1kg
パイナップル缶…1缶(約440g)
酒…1/2カップ
砂糖・酢…各大さじ1
水…1 1/2カップ
しょうゆ…大さじ3~4
<作り方>
【1】直径20~22cmの厚手の鍋にスペアリブを並べ、パイナップル缶のシロップ、酒、砂糖、酢、水を加え、ふたをして中火で20分ほど煮る。途中で煮汁が少なくなったら水(分量外)を少しずつ足す。
【2】4等分に切ったパイナップルとしょうゆを加え、ふたを外して中火で20分ほど煮詰める。
教えてくれた人
料理家・飛田和緒さん
身近な食材を使った家庭的な料理が人気。神奈川県・葉山で丁寧な暮らしを送り、豊かなライフスタイルも注目されている。『せっちゃんの保存食』(KADOKAWA)を2020年9月末に出版予定。
撮影/キッチンミノル
※女性セブン2020年9月17日号
https://josei7.com/
●今食べるべき【最強の肉】ランキングを専門家が判定|3位ラム 2位豚ヒレ 1位は?