車で移動中に大きな地震がきたら…運転手が知っておくべきポイント
自動車関連会社(※)のアンケートによると、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言中、約6割が車を運転する機会が増えたと回答した。コロナ対策として、公共交通機関の利用を避け、マイカーを利用した人が増えたとみられるが、この流れは宣言解除後も続いており、通勤に車を利用する人も増えているという。もし、車で移動中に大地震が起きたら…。知っておくべき基本的なポイントを専門家に教えてもらった。
※Honda Access調べ(2020年)
運転中に地震が起きたらすべきこと
運転する上で知っておきたいのが、車を運転中に地震が起きたらどうするかだ。
「急ブレーキや急ハンドルは事故のもとなので絶対にしないこと。揺れに気づいたらハザードランプを点灯させ、周囲に注意しながらゆっくりと減速し、道路の左側に車を停めましょう」
と語るのは、災害危機管理アドバイザーの和田隆昌さんだ。
車を停止させた後、車外に出るのは危険。揺れがおさまるまで、ラジオなどで地震情報を聞きながら車内で待機を。
「火災が迫っているなど、やむなく徒歩で避難するときは、車を路上に放置せず、なるべく駐車場や空き地などに移動させること。車から離れる際はエンジンを止め、ドアはロックせずに鍵はつけたままにしておきましょう。そして、連絡先を残しておきます」(和田さん、以下「」)
ガソリンスタンドで地震が起きたら…
運転の機会が増えれば給油の回数も増える。もしガソリンスタンドにいるときに地震が起きたら、どうすべきか?
大量に保管されているガソリンや灯油が地震で漏れ出る可能性を考えると、すぐに離れた方がよさそうだが‥‥。
ガソリンスタンドは耐震性、耐火性に非常に強い
「実は、ガソリンスタンドはかなり安全な場所なんです」
というのも、ガソリンスタンドの設置には、消防法や建築基準法で厳しく制限がかけられており、それらをクリアして建設されるため、耐震性や耐火性が非常に高いのだ。万が一、地表が火事になっても、地下に埋められているガソリンタンクに引火しないように、タンクは厚いコンクリートで覆われている。
「建物も頑丈ですが、ガソリンスタンドの周囲には、耐火性の高い防火壁の設置が義務づけられているので、延焼も防いでくれます。さらに一部のガソリンスタンドは、断水時に周辺住民に生活用水を供給するなど、災害対応型施設にも指定されています」
また、車にも簡易トイレなどの防災用品を積んでおくと安心だ。
まとめ
●急ブレーキ、急ハンドルは絶対にしない。
●揺れに気づいたら、ハザードランプを点灯させ、道路の左側に車を停める。
●停止した後は、車外に出ず、ラジオで情報をチェック、待機を。
●やむなく徒歩で避難する際は、車を路上に放置せず、駐車場へ移動を。
●車から離れる際は、エンジンを止める。
●ドアはロックせず、鍵はつけたままで。
●車内に連絡先を残す。
●ガソリンスタンドは安全は場所。慌てて逃げる必要はない。
●車にも簡易トイレなど防災用品の準備を。
教えてくれた人
和田隆昌さん/災害危機管理アドバイザー
※女性セブン2020年7月30日・8月6日号
https://josei7.com/
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