猫の排泄トラブルに悩む人に!日本初の猫用マナーウェアが発売
日本初の猫用マナーウェアがユニ・チャームから発売された。猫の排泄トラブルに悩む飼い主さんにぜひ試してみてほしいこの商品、およそ200頭もの猫のデータを計測し、解析したという開発物語を追った。
日本初の猫専用マナーウェア
室内飼育の猫は、人間がトイレの場所を教える手間も少なく、排泄トラブルの比較的少ないペットだと思われがちだ。しかし、ユニ・チャームの調査では、室内で飼育されている猫の約224万匹にトイレ以外でのそそうや自分のにおいをつけるためにおしっこをする「スプレー行為」などの排泄トラブルがあることがわかった。
スプレーされる尿の量は少ないものの、においがきつい。室内のどこにスプレーされてしまったのかがわからず、対策に悩んでいる飼い主も多い。『マナーウェアねこ用』は、そんな猫の排泄トラブルを解消する紙おむつだ。
今年3月に新発売された商品だが、構想は7年前にさかのぼる。
大変だった行動調査経て開発
ペット用のマナーウェアは、もともと犬用のものが主流で、猫には小型犬用のものを使うしかなかった。それゆえ、胴が長く猫背が特徴の猫の体形・姿勢では、ズレてしまったり、ローライズ状態になってしまうという問題があった。ねこ用のマナーウェアに着手したものの、実際にどれくらいの需要があるのかがわからず、愛猫家の長年の悩みを解消しようと、’18年、調査に乗り出した。
商品開発メンバーは、猫を飼育している家庭を直接訪問し、排泄の悩みや体の特徴、行動を調査しはじめたが、これが大変だった。猫は警戒心が強いため、商品開発メンバーが訪問するとすぐに隠れてしまうのだ。おもちゃやおやつを持参して猫が出てきてくれるまで根気強く粘ることが何度もあった。ようやく出てきてくれた猫が飼い主のマッサージやおやつに夢中になっている間に各部位の長さを測ったり、体の特徴を調べた。その数およそ200匹。こうした地道な調査を経て体形データを解析、飼い主の悩みを聞き取って出来上がったのが『マナーウェアねこ用』なのだ。
しっぽ穴は3段階に調整できる
特徴はなんといっても、柔軟な猫の動きにフィットする設計。猫本来の動きを妨げないように足ぐりを深くカット。ズレ落ちにくいハイウエストになっている。また、猫の性器は雄雌ともにシッポのすぐ下側についているため、シッポ穴からおしっこが漏れやすくなってしまう。そこで、猫のシッポの大きさに合わせてシッポ穴を3段階で調整できるようにした。この工夫は開発チームが調査したデータがなければできなかったことだろう。
発売後、使用した飼い主からは、「猫が自由に家の中を動けるようになった」「通気性がよく、さらさらなので猫に負担をかけないのがありがたい」「柄がかわいいので見た目にも抵抗が少ない」など、喜びの声が続々と寄せられている。最長12時間吸収できるので、お留守番時や通院、夜間の使用にも対応が可能だ。
【データ】
『マナーウェアねこ用』ユニ・チャーム
SS サイズ(40枚入)、Sサイズ(38枚入)、Mサイズ(36枚入)。1780円