洗濯物が早く乾く吊るし方、シワをなくす干し方を専門家が伝授
洗い上がりに気持ちよく着られるよう、衣類の洗濯ジワは極力減らしたいもの。洗濯物が乾きづらくなる梅雨の前に、早く乾く吊るし方とともに、シワをなくす干し方をお伝えします。
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干す前にシワを整え、乾きやすい環境をつくる
洗濯物のシワを防ぐには、干す前の湿った状態で形を整えておく必要がある、と話すのは洗浄と洗剤の第一人者大矢勝さん。
「水分を含んだ繊維分子は、自由に動いて変形します。そのまま乾燥させるとその状態が形状記憶され、洗濯ジワが発生するのです」
●脱水は短時間で、干す前はシワをのばす
脱水を長くかけるとシワが増えてしまうため、脱水は短時間で終わらせたい。そして、干す前にしっかりとシワを伸ばしておくことが、きれいな仕上がりにつながるのだ。脱水後は放置せず、できるだけ手早く干したい。これは生乾きの嫌なにおいを防ぐためでもある。
「においのもとは洗濯物に発生した細菌です。細菌は、高温度、高湿度、栄養の3要素が揃うと発生するため、洗濯物が濡れている時間を短くすれば防げます。特に梅雨時期は屋外に干せない日もあるため、風通しなど部屋干しの環境を整えるのがポイントです」(大矢さん、以下同)
シワは軽減できる干す前のひと工夫
●表面をなでる
細かいシワまできれいに伸ばしたい場合は、平らな場所に衣類を広げ、手のひらでなでるように整えるとよい。
●襟や袖を軽く引っ張る
襟や袖など生地が二重になっている部分は、ピンピンと両端を引っ張ってシワを伸ばす。
●振りさばく
衣類の端を両手で持ち、正面に向かって大きく振りさばくと大きなシワがとれる。厚手のものは畳んで全体を叩くと効果的。
●裏地を整える
裏地がある場合は、裏地が水分の重みで縦に伸びて表地からはみ出る可能性があるため、干す際に横方向へ軽く引っ張っておく。
乾きやすい環境とは?
●高温度・低湿度で風通しを確保する
●洗濯物同士の間隔をあける
温度と湿度は、エアコンの暖房や除湿機能で調整する。もしくは、窓を2か所開けて風の通り道を作り、扇風機の風を洗濯物に直接当てると、洗濯物の水分が飛んで乾きやすい。
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