離れて暮らす高齢の親の様子が心配《さりげなく見守る》サービス4選【社会福祉士解説】
離れて暮らす親も気がつけば年を取り、健康が気がかり。猛暑の季節は熱中症も心配だ。まだ本格的な介護は必要ないものの、親の暮らしの様子をゆるやかに見守りたいというニーズは増えている。親も子も負担なく、さりげなく見守る方法とは?介護経験をもつ社会福祉士の渋澤和世さんに解説いただいた。
この記事を執筆した専門家/渋澤和世さん
在宅介護エキスパート協会代表。会社員として働きながら親の介護を10年以上経験し、社会福祉士、精神保健福祉士、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナーなどの資格を取得。自治体の介護サービス相談員も務め、多くのメディアで執筆。著書『入院・介護・認知症…親が倒れたら、まず読む本』(プレジデント社)、監修『親と私の老後とお金完全読本』(宝島社)などがある。
介護までは必要ないが親の様子が心配…
離れて暮らす親が高齢になり、「何かあったら」と不安を募らせるかたは少なくありません。しかし、過度な干渉や手助けは、親の自尊心を傷つけ拒絶を生むこともあります。見守りカメラなどもありますが、「四六時中見られているのはちょっと…」という親御さんもいらっしゃるでしょう。また、見守る側のご家族も仕事をしているなど常に気にかけていられない事情もあると思います。
見守られる親も見守る方の子も、双方の心理的ハードルが低い、ゆるやかな見守り、さりげなく見守る方法について考えてみましょう。
離れて暮らす親の暮らしをさりげなく見守る対策
ガスや水道など必ず使用するライフラインを見守る、郵便物や新聞など配達員が訪れることで見守りを行うサービスなど、普段の暮らしの中で見守りができます。
また、家電に見守り機能を付加したものなら、その使用状況から「いつも通りの生活」をそっと確認できるため、親のプライバシーを守りつつ大きな安心を得られるでしょう。親の見守りの最初の一歩として、スマホの見守りアプリを使ってみるのも手軽な方法かもしれません。
お互いが負担を感じず、自然な距離感で見守るための選択肢にはどんなものがあるのか、具体的に確認していきましょう。
ガスや水道などの利用状況から見守る
ガス会社や水道会社が提供している見守りにつながるサービスがあります。一定時間利用がないと家族に連絡が届くなど、離れて暮らす親の見守りとしても活用できます。ガスの消し忘れや、水の出しっぱなしや漏水のお知らせなどが通知されるため、暮らしの危険リスクに備えることができます。
【1】ガスの使用状況を見守る
東京ガス「マイツーホー」
ガスメーターの通信機能を活用し、離れて暮らすご家族のガスの使用状況を見守るサービス(月額800円)。0時〜24時の間に一度もガスの使用がなかった場合、登録したメールに翌日通知が届く。また、消し忘れが心配な時にLINEや電話で確認し、遠隔でガスを止める機能も。
https://home.tokyo-gas.co.jp/service/watch_over/my24/index.html
【2】水の使用がない場合など使い方に変化があったらメールで通知
東京都水道局「東京都水道局アプリ(見守り機能)」無料
「スマートメータ(水道メータ)」設置済みの場合に利用できるアプリサービス(無料)。アプリで指定した日数間「水道の利用がない(不使用)」場合や、「水道が継続使用された(継続使用)」場合にアラート通知が届く。離れて暮らす家族のメールアドレスの設定も可能。なお、水道局アプリはスマートフォンのほか、パソコン等のWEBからも利用できる。パソコンやWEBブラウザで利用の方はこちら
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このほか新聞販売店が安否確認をしてくれるサービスを展開しているケースも。「新聞が郵便受けに溜まっている」など異変を察知して連絡をくれるなど、生活に寄り添った見守りができます。
家電などIoTサービスを活用する
通信機能をもつIoT家電も見守りアイテムを導入するのも手軽に始めやすい方法です。
たとえば、普段使っている電球を「スマート電球」に変えることで、プライベートに干渉せず、自然な形でひとり暮らしの高齢者を見守ることができます。トイレや玄関などの毎日使う場所に設置し、24時間点灯している、または24時間一度も点灯しない場合など、あらかじめ登録した家族や民間インフラ、あるいは知人に自動でアラートメールが届く仕組みです。
【3】電球の点灯を通知しお知らせ
Hello Light(ハローライト)/ハローテクノロジーズ
Wi-Fi環境がなくても使えるIoT電球。照明器具の電球を交換するだけで利用可能。点灯・消灯がないとお知らせが届く。40W型相当/初期費用:1万780円(Amazon販売価格)、利用料:月額495円。
【4】ポットの使用状況から生存確認
みまもりほっとライン/象印マホービン
電気ポットに見守り機能を搭載し、使用するとメールで通知がくる仕組み。さりげなく親の安否を確認できる見守り家電の先駆けでもある。初期費用:5,500円、利用料:月額3,300円。最初の1か月は無料(2026年7月時点)
https://www.zojirushi.co.jp/syohin/pot_kettle/mimamori/index.html
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猛暑が続く昨今では、エアコンに見守り機能が搭載された商品も場しています。暮らしにフィットするIoT家電を選ぶといよいでしょう。
また、スマホの「生存確認アプリ・安否確認アプリ」などを活用するのも手軽な方法です。一定時間スマホの画面がロック解除されない、毎日決まった時間にスマホの画面にポップアップが表示されタップしないなどの際、あらかじめ指定した連絡先へ自動でメッセージや位置情報を送信するアプリなどもあります。
親の見守りで大切なのは、特別な警戒ではなく「日常の延長」で変化を感じ取ることです。生活に寄り添う形で見守りができれば、お互いのプライバシーや生活ペースを乱すことなく、自然な形で安心を手に入れられます。
まずは親の自宅の契約状況やエリアを確認し、無理なく始められる「さりげない見守り」方法をひとつ取り入れてみてはいかがでしょうか。
