《ジム通いが続かない人に》体力向上のために医師がすすめる日々の習慣「とりづらい場所にリモコン」でも運動に、寝る前には寝転んで「自転車こぎ」
筋肉量を増やし、体力をつけるためには積み重ねが大切だ。『疲れない、回復できる、速く・長く歩ける 体力低下を食い止める30秒習慣』(アスコム)を上梓した、整形外科専門医の吉原潔さんによると、日々の生活を少し工夫するだけでも、積み重ねによって体力を向上させられるという。具体的にどんなことをすればいいのか、詳しく教えてもらった。
体力をつけるには「積み重ね」が大切
運動不足の解消のためにジムなどを契約しても結局続かなかった、という経験は誰しもあるだろう。カリフォルニア工科大学の調査によると、ジム通いを習慣化するには、「少なくとも週4回の運動を6週間続ける」ことが最低条件で、より早く習慣化するにはハードルを下げる必要があるという。
「『30分』の筋トレのようなハードな筋トレは習慣化しづらく、三日坊主になってしまう可能性が高いということです」(吉原さん)
いくら体力向上に効果があっても、続かなければ意味がない。そのため、体力を向上させるためには、30分の筋トレ、ジム通いといったようなハードルの高いことを習慣化しようと無理をするのではなく、よりハードルの低いことを習慣化するほうが効果的だ。
家の中でも少しの工夫で筋トレに
少し工夫をするだけで、家の中でも簡単に筋トレは可能だ。吉原さんがすすめているのが、テレビのリモコンなど、よく使う物を手の届くところに置かないこと。立ったり座ったりするだけでも、くり返せば十分筋トレになる。
「リモコンを使うたびに立って取りに行く、これだけでも1日の運動量は大きく変わっていくものです」
寝る前に運動するなら寝ながら「自転車こぎ」
1日の活動量が少ないと感じた日は、寝ながらできる「自転車こぎ」をとり入れるのもおすすめだ。布団のうえでも行うことができるうえ、負荷が低めなため、寝る前にやったとしても眠りを浅くする懸念が小さい。
《布団で寝転んでできる「自転車こぎ」のやり方》
【1】寝転び、両手を腰の下に入れる。膝が90度になるように膝を曲げた状態で、膝から下を持ち上げる。
【2】自転車をこぐように、30秒間左右の足をリズミカルにぐるぐると回す
「体調が悪いときや、飲酒後は無理してやってはダメです。特にアルコールが体内に入った状態でやると、心臓に負担がかかります」
歩くときはスピードに緩急をつける
外出時にもちょっとした工夫を採り入れてみよう。歩く場合は、無理のない範囲で早歩きをし、つらくなったらゆっくり歩く、というのを繰り返すのがおすすめだ。早歩きを続けるのは体力がないとつらいものだが、ゆっくり歩きもとり入れることで、無理なく続けることができる。
「ただし、ゆっくり歩くときにも、歩幅を広く、背すじを伸ばすことは忘れずに!さらに、おへその下(丹田)に力を入れて歩くと、腹筋も同時に鍛えられて、ポッコリおなかの解消にもなりますよ」
自転車に乗るならギヤを上げ下げする
ギヤ付きの自転車に乗る場合は、ギヤを重くすれば筋肉に負荷をかけられ、体力作りに最適だ。きつくなったら軽くし、呼吸が整ってきたら重くするなど、負荷に緩急をつければ、無理なく体力向上が期待できる。
「また、軽いギヤにして足を速く回してこぐと、敏しょう性を高めることができます」
自転車のサドルを少し低くするのもおすすめ
自転車のサドルは少し低めにすることも吉原さんはすすめている。サドルを低くすると、こぐのが少し大変になるが、ももの前側の筋肉・大腿四頭筋を鍛えることができる。
「低くしすぎてバランスがとれず、ふらふらするのは危険です。安全のため、運転姿勢がくずれないくらいの高さに調整してください」
教えてくれた人
吉原潔さん/整形外科専門医
よしはら・きよし。整形外科専門医、フィットネストレーナー、医学博士、アレックス脊椎クリニック名誉院長、日本整形外科学会専門医、日整会内視鏡下手術・技術認定医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会(NESTA)公認パーソナルフィットネストレーナー、食生活アドバイザー。運動療法や筋力トレーニングにも精通した医師として、多角的な診療に定評がある。著書に『ドクターズスクワット 医者が考案した「30秒で運動不足を解消する方法」』(アスコム)など。
