《親の介護に備える》体を起こすコツから生活支援まで! 家族の介護にそのまま活かせる2つの資格
親の介護をするために正しい知識を身につけておきたいと考えた場合に、検討したいのがホームヘルパーの資格。内容によって取得難易度が分かれているが、かつてのホームヘルパー3級と2級(2013年に廃止)の内容にあたる「生活援助従事者研修」と「介護職員初任者研修」であれば、比較的取得もしやすく、かつ普段の介護にも役立つ内容となっている。そこで、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに、「生活援助従事者研修」と「介護職員初任者研修」について詳しく教えてもらった。
教えてくれた人
丸山晴美さん/節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー
22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。
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親の介護をする際にも役立つ資格
ホームヘルパーとして働く際に必要な資格は、元々ホームヘルパー1級~3級に分かれていましたが、2013年の制度改正に伴い旧1級にあたる「介護福祉士実務者研修」、旧2級にあたる「介護職員初任者研修」、その後2018年には旧3級に近い位置づけとして家事サポートに特化した「生活援助従事者研修」が新たに設けられています。
いずれも介護に役立つ知識や技術を学ぶことができますが、「介護福祉士実務者研修」は、医療的ケアなども含まれ、「介護職員初任者研修」や「生活援助従事者研修」と比べるとより高度な内容になっているため、まずは「介護職員初任者研修」や「生活援助従事者研修」の取得を検討するといいでしょう。
「介護職員初任者研修」は介護の基礎知識と実技を学べる
「介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)」は、介護の基礎知識や、入浴・食事・排泄介助といった実技を学びます。例えば要介護者の体を起こすときにも正しい体の支え方などがあります。正しく支えることができないと腰痛などの原因になることがありますが、このようなテキストで学ぶのが難しいような内容も、介護職員初任者研修では実践で教えてもらうことができます。
介護職員初任者研修は130時間のカリキュラムをこなすことで取得でき、最大40.5時間分はテキストを用いた自宅での通信学習が可能です。残りは通学で受講する必要があるため、通いやすい場所や時間帯で受講ができるスクールを探すといいでしょう。費用はスクールやコースによっても異なりますが、基本的には5~10万円程度です。
「生活援助従事者研修」は生活援助がメインの内容
「生活援助従事者研修(旧ホームヘルパー3級)」は、身体介護ではなく生活援助に特化した内容となっており、介護の基礎知識のほか、生活支援の技術などについて学びます。生活援助従事者研修も通学が必要ですが、カリキュラム自体が59時間と介護職員初任者研修の半分以下であり、通学が必須なカリキュラムも30時間です。費用も3000円~3万円程度と、介護職員初任者研修と比べると受講しやすい費用感となっています。
資格取得には費用補助の制度を活用
介護の資格取得にかかる費用に関しては、厚労省の教育訓練給付金(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/kyouiku.html)が利用できるほか、自治体によっては資格取得でキャッシュバックする制度を設けていることもあります。事前に調べてから取得することで、介護職員初任者研修であっても、大きな費用負担なく取得することができるでしょう。
取得するなら介護職員初任者研修を目標に
カリキュラムが多い分、取得にかかる時間的な負担は大きいですが、生活援助従事者研修はあくまでも生活支援の内容となるため、取得するのであれば介護職員初任者研修のほうがおすすめです。介護職員初任者研修であれば、身体介護も可能となるため、転職活動などでもより有利になります。
研修は敷居が高い場合はまず本やテキストを読んでみるところから
スクールに通って研修受講するのは敷居が高いと感じる場合は、まずは初心者向けの介護本や、生活援助従事者研修、介護職員初任者研修のテキストを読んで、実際のイメージを膨らませてみるのもおすすめです。また、自治体によっては未経験者向けの介護講習会や体験セミナーを開催していることもあるため、まずは気軽に参加して介護の基礎知識に触れてみるのもいいでしょう。
本やテキストを読んだり、講習会に参加したりして、資格を取ったほうがよさそうだと感じたら、各種支援制度をハローワークや自治体、スクールなどで事前に確認して制度を活用しながら資格取得を目指しましょう。資格自体は、総合的に対応できる業務の範囲が広い介護職員初任者研修のほうがおすすめではありますが、まずは負担の少ない生活援助従事者研修を修了した後に介護職員初任者研修を受けるのもよいでしょう。
その理由は、厚生労働省の指定基準に基づき、生活援助従事者研修(59時間)の修了者が介護職員初任者研修(130時間)を受講する場合、重複する科目(最大50時間分)の受講が免除されるため、無理なく学習を進められるからです。
取材・文/新藤まつり
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