《科学的研究に基づいた「やってはいけないこと」は?》世界的なベストセラー作家が提案する“憎しみ”の感情を消し去る方法 “恨みの終了日”を設定するのも有効
「この世には、『恨み』ほど速く人を蝕むものはない」
世界40か国以上で累計400万部超の著作を持つベストセラー作家、ロルフ・ドベリ氏は、そう断言する。過去の裏切り、不公平な扱い、壊れた人間関係……。人生を振り返れば、恨む理由のある人が大勢いることに気づくだろう。しかし、その「恨み」を抱き続けることが、人生を壊していく。ドベリ氏によれば、「恨み」から自由になった人々には共通する思考法があるという。
科学的研究に基づき52の「やってはいけないこと」をまとめたドベリ氏の新著『Not To Do List 失敗を避けて、よりよい人生にするためのやってはいけないことリスト』(サンマーク出版)から、「いつまでも根にもつ」の章を一部抜粋・再構成してお届けする。
やってはいけない:いつまでも根にもつ
あなたは苦痛に満ちた人生を望んでいる? それなら「恨み」と「怒り」を抱き続けよう。人生を壊すのにこれほどよい方法はない!
自分の人生をよく振り返ってみよう。あなたは誰かに陰口をたたかれたのかもしれない。両親に、ほかの兄弟姉妹と同じようには扱ってもらえなかったかもしれない。
同僚に足を引っ張られ、出世の邪魔をされたかもしれない。辛い離婚を経験したかもしれないし、友情が壊れたかもしれない。あるいは、身内と不仲かもしれない。
恨む理由のある人が、大勢いることに気づくだろう。
毎日、自己憐憫の泥沼にはまりこんで「恨み」を抱くだけでなく、その感情を育み、根に持ち続けよう。するとあなたの人生は、ほとんど耐えがたいものになるだろう。
この世には、「恨み」ほど速く人を蝕むものはない。
【真のアドバイス】
「許す」ことは難しいが、「忘れる」ことならできる
複雑に絡み合ったすべての感情は、「怒り」や「恨み」も含め、わたしたちの「進化」の過程にルーツがある。
狩猟採集民のわたしたちは、50人程度の小集団で暮らしていた。誰もがお互いを細部にいたるまで知っていた。
このような共同体では怒りを隠すことはできない。すべての洞窟の同居人たちは、社会契約が破られたとすぐに理解する。
ところが今日の匿名社会では、このシグナル効果の大部分は消えている。しかし、怒りの芽、つまり、秘められた恨みが、より長く、ときには何年もくすぶり続けている。
アドバイス。あなたの感情のレパートリーの中から「恨み」の感情を消してしまうこと。
難しそうに聞こえるかもしれない。しかし、実際には可能だ。ネルソン・マンデラがそれを証明している。
彼は南アフリカのアパルトヘイト政権により投獄され、27年間、刑務所で過ごしたのちに、苦しみや復讐心を抱くことなく出所し、ついには南アフリカ初の黒人大統領に就任した。
世界政治の舞台だけでなく、私生活においても辛い思いをするきっかけはじゅうぶんにある、あるいは、あったであろう、と表現しておこう。
人生を壊しているのは自分自身
1978年、チャーリー・マンガーは眼科手術を受けた。しかし、大失敗に終わった。医師が時代遅れの手法を用いたからだ。
視力は改善することはなく、マンガーは義眼を装着することになった。
「すべては25年前に起こったこと」と、マンガーは彼の伝記作家に語った。
