約8割の人が親の介護に不安あり 孫へのおこづいかいより貯蓄して老後に備えて欲しいのが本音と調査結果
コロナ禍となって3度目を迎える年末年始、今年は実家へ帰省をするという方も多いのではないだろうか。SOMPOひまわり生命が実施した「介護やお金」に関する調査(3歳から小学生の子どもをもち、かつ自身の親と離れて暮らしている男女400名を対象)によると、約7割の人が帰省を予定している。久々に会う親の老いを実感し、介護の必要性を感じる人もいるかもしれない。また、今年は孫に会っておこづかいやお年玉をあげることもあるだろう。調査をもとに、介護とお金にまつわる実態を紹介していこう。
今年の年末年始は約7割が帰省を予定
コロナ禍で両親と会う機会が減ってしまった昨今。SOMPOひまわり生命の調査(※)によると、2021年の年間の帰省は2回がもっとも多く、約6割の人が帰省の機会が減ったと回答した。
しかし、今年は約7割が子供と一緒に年末年始に帰省を予定していることがわかった。
久々に会う年老いた親を見て、だんだんと介護が必要になってくるのではという漠然とした不安も感じるのではないだろうか。
(※)「介護とお金に関する調査」(SOMPOひまわり生命調べ)調査対象者:3歳以上~小学生以下の子供を持ち、親と離れて暮らしている男女 400名、調査期間: 2022年10月25日~10月27日。
約8割が親の介護に不安を実感
親の介護を不安に思っている子育て世代は少数ではない。なんと、同調査で約8割の人が「親の介護に不安あり」と回答しているのだ。
その一方で、「ご自身の親(父母)が老後のケアや介護費用などを目的に対策を行っているか知っていますか」という質問でも、「知っている」と回答したのは23.3%と少ない結果となっており、今後増えていく可能性のある課題も家族間で準備や共有ができていないことがわかった。
孫へのおこづかいは平均1万5270円
久々の帰省で孫におこづかいやお年玉をあげる祖父母も多いだろう。
同調査によると、帰省時の祖父母から孫へのおこづかいは約6割がもらっており合計金額は、平均は1万5270円という結果に。
また、2021年のお年玉の平均額は9222円だった。気になる使い道は“もしもの貯蓄”と回答する家族が多かった。
おこづかいより老後の蓄えにしてほしい
調査では、おこづかいをもらうのは嬉しいが、半数以上が「孫のおこづかい」より「自分自身の老後の蓄えにしてほしい」と思っていることも判明した。理由は、「自分が楽しんでほしい」、「いつまでも健康でいてほしい」が上位となっている。
コロナ禍で家族に会う機会が大幅に減ってしまった今、「あと何回親に会えるのか」と半数以上の人が考えているという結果も。
今回の調査結果から「年に2回」程度しか会わないと仮定すると、親があと10年間健康で長生きできたとしても、日数にするとわずか20日という計算になるという。
少しでも長く、健康に過ごしてほしいと考えるご家族にとって、いざという時、仕事との両立や精神面などでの負担が大きいのも事実。将来の不安を少しでも減らすために、年末年始実家へ帰省した際、両親とこれからのことについて話し合うことから始めてみるのがいいかもしれない。
【データ】
SOMPOひまわり生命 https://www.himawari-life.co.jp
●人生100年時代の転職術|老後を充実させる仕事の見つけ方と注意ポイントを専門家が解説