ぐっすり眠るために必要な5つの習慣「朝のバナナが夜の快眠を作る」理由を専門医が解説
パジャマや枕を変え、睡眠時間を長くしても、体の内側で準備が整っていなければ快眠は実現できない。あなたをスムーズに眠りの世界に導いてくれる対策や習慣について、専門医に徹底取材!
睡眠は、秋を制するものが1年を制す
冬至に向かって日に日に日没の時間が早まるこの時期、読書やドラマ鑑賞などで夜の時間を楽しむ人も多いだろう。とはいえ、夜更かしは禁物だ。
累計6万5000人の睡眠改善をサポートしてきた上級睡眠健康指導士の角谷リョウさんは「睡眠は、秋を制するものが1年を制す」と断言する。
「秋は、照りつける太陽や強すぎる冷房などによって夏に体が受けたダメージが、疲れやだるさとして一気に体に出やすい季節です。また、夏はスムーズな入眠が難しく、1年で最も睡眠時間が少ない時期である一方、秋になれば気温も下がり、比較的眠りやすい。いま質の高い睡眠をたっぷり取ることができれば、夏の間にたまった“睡眠負債”を返済することができるのです。とはいえ、季節の変わり目でもあるため気温や気圧の変化も激しい。よく眠るためには工夫が必要です」
就寝前はスマホのブルーライトを避ける、体に合った寝具を選ぶなど環境を整えることに加え、快眠の重要なカギを握っているのが、「何をいつ食べるのか」ということだ。
雨晴クリニック院長で睡眠専門医の坪田聡さんが解説する。
「スムーズな入眠のために寝酒をしたり、睡眠導入剤に頼ったりする人は、当クリニックを訪れる人にも多くいますが、その夜は寝つけたとしても根本的な解決は望めません。質の高い睡眠を習慣にするためには、食生活を整えて体の中から“快眠体質”に変えていく必要があります」
どんな食材が私たちを快眠に導いてくれるのか。
●“睡眠ホルモン”メラトニンが作られる仕組み
■食物から摂取
必須アミノ酸、トリプトファン
■太陽光で生成
脳内神経伝達物質、セロトニン
■夜に分泌
睡眠ホルモン、メラトニン
しっかり眠るためにはトリプトファンが豊富な食物を摂り、太陽光を浴びる必要がある。