猫が母になつきません 第288話「かんねんする」
ある朝起きたらさびがすごいダミ声に…もともと顔に似合わず高くてかわいい声なのでギャップがすごい。風邪かな…鼻水は出ていないし食欲もある。でも猫は体調が悪いのを隠す動物なのですぐに動物病院に行くことにしました。察しがいい猫に気付かれずに病院に行く準備をするには細心の注意が必要です。ペット用キャリーバッグと洗濯ネットを用意して隠しておき、自分の着替えもさりげなく。準備が完了したらさっと抱っこして一気に洗濯ネットへ!ジタバタするのをおさえながらファスナーを閉める! キャリーバッグの中からはすごいダミ声。わびは肺炎で死にかけたこともあるのですが、さびは健康な猫で病気で動物病院にお世話になったことはありませんでした。病院に着くと観念したのかおとなしくなるさび。でも油断できないので洗濯ネットに入れたまま診察と注射をすませ、お薬をもらって帰路につきました。病院に行くのはもちろん猫のためですが、猫にしてみれば迷惑この上ない。要は私が安心したいから行くのです。これは母にもあてはまります。ひとえに家族の健康を願ってのこと…なのにとっても迷惑そうな顔するんです、やつらは(苦笑)。
作者プロフィール
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母とくらすため地元に帰る。典型的な介護離職。モノが堆積していた家を片付けたら居心地がよくなったせいかノラが縁の下で子どもを産んで置いていってしまい、猫二匹(わび♀、さび♀)も家族に。