寺田理恵子さん60才「美は”表情”から。ニキビを隠すのに必死だった女子アナ時代」
今年60才を迎えたフリーアナウンサーの寺田理恵子さん。いききとした表情が魅力的な美肌の持ち主だ。しかし、女子アナ時代そして、50代で夫の死に直面し、肌がボロボロになったという過去が。どん底から美しさを取り戻すまでのお話を伺った。
寺田理恵子さん「肌荒れがすさまじかった女子アナ時代」
「美しさって、表情や体から生まれてくるものじゃないでしょうか。スキンケアも大切ですが、それ以上に、ストレスをためない、よく寝る、体にいいものを食べるといった、心身が健康であることが重要だと思うんです」
開口一番、寺田理恵子はそう強調した。
’80年代に「元祖アイドル女子アナ」として人気を博した寺田さん。その言葉は、自身の経験からくるリアルなものだった。
「フジテレビのアナウンサー時代は、ものすごく不規則な生活だったため、肌荒れがすさまじかったです」(寺田・以下同)
新人ながら大人気番組『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)を担当。その重圧によるストレス、深夜撮影による寝不足、強い照明、偏った食生活で肌はボロボロになったという。
「当時はニキビを隠すのに必死でしたね。あまりに肌荒れがひどいのを見兼ねて、当時の上司だった露木茂さんが皮膚科の先生を紹介してくださったこともありました。
若気の至りで、高ければ効き目があると思い込み、高価なスキンケア商品を使い、エステにも通いました。でも、まったく効果がありませんでした」
51才で夫が急死「あのときが一番老けていた」
’89年、結婚を機にフリーとなり、その後離婚。’00年に再婚して専業主婦となる。その過程で2度の出産を経験する中、自然と肌トラブルが改善されていったという。
「仕事のストレスがなくなったのと、家族のために食べ物に気をつけるようになったからだと思います」
ところが’12年、51才のときに夫が急死。心身ともにどん底の時期が2年続いた。
「気力も体力もなくなって、肌もボロボロ。髪も薄くなってしまいました。あのときがいちばん老けていましたね」
そんな彼女を心配したアナウンサーの生島ヒロシの誘いで、’14年にアナウンサーに復帰する。
「専業主婦の14年間はまったく自分のためのケアをしていなかったので、できるかしら?と不安でしたが、復帰すると決めてからは、『このままでは人前に出られない、なんとかしなきゃ』と心機一転、ヨガを始め、食生活を見直しました」
発声練習、音読…美は表情から
「新人時代に戻って発声練習をやり直し、毎日、新聞の音読を始めました。
アナウンサーの発声は腹式呼吸ですから、けっこうな運動になります。そして、口角を上げながら文字を読み上げるうちに、たるんだフェイスラインが上がり、乏しかった表情にも明るさが戻り、気づいたら、肌の調子もすっかりよくなっていました。
音読は、エステサロンでリフトアップするような効果があると思います(笑い)」
現在は、「心とからだ磨きの朗読レッスン」というワークショップを開催している。
「私の朗読レッスンは、うまく読むことより、腹式呼吸や発声でストレスを発散したり、自律神経を整えることに主眼を置いています。受講者さんは40〜80代までさまざま。家族が巣立って人と話すことが少なくなったというかたが、口を動かすことでどんどん表情が明るくなっていくんです」
クレンジングで20秒以上マッサージ
仕事復帰後、毎日のスキンケアにも変化があったのだろうか?
「依然としてエステにも行かないし、パックすらしない横着者です(笑い)。基礎化粧品も、専業主婦時代からずっと『オルビス』。もともとオイルと香料がダメなので、肌に合うんです。
唯一こだわっているのが、メイクをしていなくても毎日クレンジングだけは念入りにすること。クレンジングリキッドで、20秒以上マッサージをしてから洗い流します。
のちに、メイクさんから『しっかり落とすことが肌にいちばんいいのよ』と言われたので、知らず知らずいいことをしていたんですね(笑い)。
それと、洗顔後の化粧水が最も肌に浸透すると聞いたので、量を惜しまず、たっぷりと手に取って染み込ませるようになじませています。気兼ねなく使いたいので、お手頃価格のものがいいんです。
あとは、毎日ヨーグルトを食べます。ヨーグルトが体に効くと思い込んで食べると、脳が喜ぶ気がします。おかげで、長年の便秘も解消!」
やる気になれば、いまからでも美しさは取り戻せるという、いいお手本だ。
寺田理恵子さん「私の美肌ポイント」【まとめ】
●音読で顔のエクササイズ
●メイクしていないときもクレンジングは念入りに
●化粧水は量を惜しまずたっぷりと
●毎日ヨーグルトで便秘知らずに
教えてくれた人
フリーアナウンサー・寺田理恵子さん
’61年、東京都出身。’84年、フジテレビ入社。’89年、結婚を機に退社しフリーとなる。’00年に再婚・引退。’14年に復帰。現在は朗読のワークショップやアナウンスの講師、認知症サポーターとして朗読ボランティアを行うなど幅広く活躍中。9月10日に『「毎日音読」で人生を変えるー活力が出る・若くなる・美しくなるー』(さくら舎)を出版。文中で紹介したワークショップを自宅で実践できる内容だ。
取材・文/佐藤有栄
※女性セブン2021年8月19・26日
https://josei7.com/
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