水や氷いらずの『快眠クールまくら』が心地よい眠りをサポートするメカニズム
アイリスオーヤマで「眠りを快適にサポートする」ヒット商品といえば、ふとん乾燥機。ここに新たに加わりそうなのが『快眠クールまくら』だ。夏場にひんやり快適な眠りをサポートするその商品、氷まくらとの違いは、人間の睡眠科学に注目した点にあった。
氷まくらほど体温を下げすぎず快適な睡眠を助ける
夏の暑く寝苦しい夜には、エアコンをつけなければ眠れない日も。しかし、長時間使うことで体調不良になったり、電気代もかさんだり…まるでいいことがない。
そこで、まくらに注目したい。アイリスオーヤマが今年3月に発売した『快眠クールまくら』は、冷却水を本体と冷却シート内で循環させ、心地よい温度に頭部を冷やし、快適な眠りをサポートする。
人の体は眠りにつくときに体温が徐々に低下し、その後起床に向けて再び上昇する。同商品はこの仕組みを利用して、快適な睡眠をサポートする。首筋から後頭部にかけて太い血管が集中しているため、まくらでここを冷やすことが、体温を抑えるのに効果的というわけだ。頭部を冷やすまくらといえば、氷まくらを思い浮かべる。しかし、氷まくらは体温が下がりすぎてしまう場合があり、必ずしも快適な睡眠を得られるわけではない。そこで採用されたのが「ペルチェ式冷却」だ。
水も氷も不要、冷却シートの秘密
「ペルチェ式冷却」とは医療用冷却装置やワインセラー、車載冷蔵庫などでも使われている「ペルチェ素子」を使用した冷却方法だ。ペルチェ素子は板状の半導体熱電素子で、ある方向に電流を流すと、素子の上面で冷却し、下面で加熱する。ペルチェ素子を用いた冷却装置は体積が小さく、騒音や振動が発生しにくいのが特長で、結露も少ない。
使い方は簡単で、冷却シートをまくらの上にセットし、まくらカバーをかけて電源を入れ、運転モード・睡眠時間・冷却の強さを設定するだけ。「おやすみモード」を選ぶと15分ほどで快適な温度となり、頭を冷やすことで快適な睡眠をサポート。そして、起床時間に近づくにつれて、まくらの温度を徐々に上げ、体温も上昇させることで、すっきりとした目覚めを助ける。この仕組みを作るにあたっては、ある大学の協力のもと、多くの試験を重ねた。
一方で、ペルチェ素子そのものには騒音はないものの、水を循環させるためのポンプの駆動音を軽減させるという課題もあった。ポンプを本体の中に単純に固定しているだけではプラスチック製の本体に振動と音が発生してしまう。そこで、ポンプをスポンジで包んで中空に浮かせる形にして振動が伝わることを防いだ。
価格は2万5080円。安価とはいえないが、睡眠に関する悩みが解消すると思えば、決して高い買い物ではない。
【データ】
水や氷は不要。使用しているまくらに設置するだけでOK。『快眠クールまくら』重量約2.0kg、本体約幅16×奥行14×高さ16.6cm、冷却シート約幅54cm×奥行23cm/2万5080円(参考価格)/電話:0120-311-564(アイリスコール)
※女性セブン2021年8月19・26日
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