シューマイの出来に感動の嵐!せいろ蒸しを手軽に楽しめる調理器具が話題
食材を入れてタイマーをセットするだけで蒸し料理ができる『TEGARU=SEIRO』。いままであまり知られることのなかったせいろを簡単に楽しめるこの商品にどんな開発物語があるのか?そして、ハマる人続出の意外な使い方とは?
電気せいろ『TEGARU=SEIRO』誕生秘話
電気せいろ『TEGARU=SEIRO』を販売するエムケー精工は長野県千曲市に本社を置くメーカーだ。
自動車関連や情報機器、家庭用品まで幅広い製品を扱う。同社が扱う調理家電は大手メーカーが目をつけないようなニッチな商品が多い。『TEGARU=SEIRO』もその中の1つだ。
始まりは、開発担当の鈴木弥生さんが調理道具好きで、せいろを使った蒸し料理に凝っていたことだという。
「せいろを使うと、電子レンジとはまったく異なったおいしさで料理を蒸し上げることができます。ただ、鍋を火にかけて使う普通のせいろは合う鍋を探したり、焦げの心配をしたり、気軽には使えません。そこで電気式でワンタッチで使えるせいろがあればいいのに、と思ったんです」と鈴木さん。
電気せいろにハマる3つの感動体験
ただ、社内の反応はイマイチ。周りの社員はせいろそのものの魅力がよくわかっていなかった。
1.シューマイのジューシーさに感動の声!
そこで鈴木さんは、電子レンジとせいろの両方で冷凍のシューマイを調理して食べ比べてもらうことに。せいろを開けた瞬間に立ち上る湯気やふっくらジューシーな仕上がりに感動の声が上がり、電気せいろを開発する運びとなった。
『TEGARU=SEIRO』は、本体に水を入れ、その上に受け皿とせいろを重ねる構造だ。スイッチを入れると、本体の中の水が沸騰し、蒸気で調理ができる。
「設計としては極めてシンプルなのですが、蒸気を発生させるまでに時間がかかってしまったりすることも。そこで考えたのが『蒸気筒』という円柱状の囲みです」(同社設計担当・北村祐規さん)。
2.バウムクーヘンがしっとり高級感アップ
効率よく蒸気を発生させるため、本体の中心部に蒸気筒を設置することで、囲われた部分の水から沸騰、上部に開いた穴から蒸気が上り、せいろ全体を蒸すことができる。製品が完成してからは、社員皆であらゆるものを蒸してみたという。
おすすめはパンなどの粉ものや缶詰。「バウムクーヘンはしっとりとした口当たりになり、高級感がアップ」(鈴木さん)。
3.缶詰は徳利と蒸せば熱燗とアテが一気に仕上がる
「缶詰は徳利とともに蒸すと、熱燗とアテが一気に完成します」(鈴木さん)
当初は「せいろ」にピンときていなかった社員も次々とせいろの魅力にハマり、社内人気ナンバー1となるほどだった。
発売後は、公式インスタグラムやクックパッドでレシピの発信も行い、半年で約3000台を売り上げた。
「家での食事をもっと楽しみたい」という巣ごもり需要にもフィットした形だ。付属のレシピブックを合わせると、2021年4月現在、40以上のレシピが発表されている。魅力がわかるとハマるせいろ生活、始めてみてはいかがだろうか。
【データ】
本体は鋳物を意識した高級感のあるデザイン。電気せいろ『TEGARU=SEIRO』幅221×奥行240×高さ298mm(せいろ2段・延長輪含む)。オープン価格(実勢価格9800円)電話:026-272-4112
※女性セブン2021年5月6・13日号
https://josei7.com/
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