介護系YouTuberたいきさん動画制作の裏側|介護職はクリエイティブな仕事!
芸能人も続々と活動の場を移すなど、いま勢いを増しているYouTube。介護の情報を発信している「介護福祉士ユーチューバー」も登場している。YouTube『たいきの生活日誌』で介護現場の実情を配信しているたいきさんに、話を聞いた。
介護職に興味を持ってほしいから、ネットを通じて情報を発信
異色の介護系ユーチューバーたいきさんは、北海道・道南にある高齢者施設で働く介護福祉士。動画の投稿は3年前からだ。
「介護系の動画が少ないことに気づいて、介護の現場をもっと広く世に知ってもらうために、自分がやるしかないと思ったんです」(たいきさん・以下同)
動画で一番人気の「介護現場あるある」の再現シーンは、家庭用ビデオカメラやスマホを使って自宅で撮影。ユーモアあふれる演出で介護現場をわかりやすく紹介している。現場を知らない人にとっては「そうなんだ」と現実を知ることができるし、同業者からは共感の嵐。
一方、シビアな介護ニュースネタでは持論をストレートに発信。反論が届くことも多いが、「価値観はみんな違って当たり前。話題が共有され、議論されることに意味があると思っています」といたって寛大だ。
アイディアと工夫が生きるクリエイティブな仕事
人と接することが好きなたいきさんにとって、介護は人間味あふれる仕事だという。
「何度言っても伝わらない人には、正直イラッとくることもありますね(笑い)。なら、冗談めかして言ってみようかなとか、工夫して伝えようとする。そのプロセス全部が好きなんです」
と、介護職のクリエイティブな一面を訴える。それが伝わり、「動画を見て介護福祉士を目指そうと思いました」と中学生の女の子に言われたときは、最高にうれしかったという。
夢は、同業の奥さんと一緒に介護の会社を立ち上げること。
「高齢者が通院や買い物に使える、お手軽介護タクシーみたいなサービスをしたいですね。このエリアは、昼間は移動に不自由している人が多いんです」
と、かなり具体的。その夢が叶う日もそう遠くないだろう。
こんな風に作っています!
★YouTube「たいきの生活日誌」より
笑える再現ものから真面目なニュースまでバラエティー豊か。介護関係者には共感ポイントが多く、そうでない人にとっては介護の実情がわかる貴重な内容。どれも必見。
■プロフィール
たいきさん/北海道にある介護施設で働きながら、現場の実体験を動画で発信するユーチューバー。自身のチャンネル「たいきの生活日誌」は、登録者数約7600人、総再生回数約200万回(1月中旬現在)と大ヒット。2人の男の子のパパとして育児にも奮闘中。たいきの生活日誌(YouTubeのURLはこちら)
撮影/児山毅
※女性セブン2021年2月18・25日号
https://josei7.com/
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