ペットと共に暮らせるサービス付き高齢者向け住宅<後編>
2階に100畳ほどの大きなホールがあり、そこで毎朝ラジオ体操をしているのだ。また、このホールは様々なイベントの開催場所としても機能していて、ハワイアンダンスをするチームにきてもらい、入居者だけではなく、家族や地域の住民も招待してイベントを行ったことも。他にもコーラスやバンドに来てもらうなど積極的に活用されている。
こうした共有空間ではなく居室を多く作れば収益的にはプラスになるが、あえて贅沢な作りにしてあるところは注目に値する。実際に入居者の評判もよく、イベントへの参加率も高いという。
要介護5でも住み続けることができる体制づくり
このような介護度を遅らせる取り組みを行っていても、やはり加齢に伴う変化は出てくる。気になるのは医療や介護の体制、そしてどのような状態まで住み続けることができるのかという点だ。
「自立の方はもちろん、要介護5の方までお住まいになれます。実際に住んでいらっしゃる方もいました。要介護5になったからといって、こちらから解約をお願いするということはありません。ここにはスタッフが24時間365日いるので、ご本人だけではなくご家族にも安心していただけると思います」
認知症が進み、暴力や暴言など他の入居者に迷惑をかけてしまうような行動をしてしまう場合は別だが、ここでは介護度が進んだことによる解約ということはない。共同生活が難しくなってきた場合でも、まずは家族と今後の対応を相談するので、いきなり追い出されてしまう心配もない。
「介護度が進むのを遅らせて、できるだけ元気で過ごせるように、ご自身でできることはやっていただくのが方針です。もちろん、ご本人ができないことはケアマネジャー、ヘルパー、医療関係者がサポートします」
サ高住など高齢者の共同生活の場で、孤独になりやすいのは男性だという。女性の方がコミュニケーションをはかるのが上手で、しかも一般的には入居者全体に占める割合も多い。実際、今まで訪れた高齢者向け施設では、ほぼ例外なく友人を作りやすいのは女性で男性は孤独になりがちだという話を耳にしてきた。
その点、ケアガーデンISHIDAでは友人作りにも施設側が力を貸してくれるので、孤独を回避できる可能性が高い。他の入居者と心地よい友人関係を築き、より豊かな老後の生活を臨むのであれば、一度見学してみることをおすすめする。
撮影/津野貴生
【データ】
施設名:ケアガーデンISHIDA
公式WEBサイト:https://www.lilypowers.com/
所在地:東京都葛飾区立石5-9-26
最寄駅:京成押上線「京成立石駅」、京成本線「お花茶屋」駅から徒歩11分
類型:サービス付き高齢者向け住宅
運営主体:株式会社パワーズアンリミテッド
敷地面積:2,169.71平方メートル
延床面積:4,032.51平方メートル
室数:82室
入居要件:60歳以上の方、または介護認定を受けている60歳未満の方
構造:鉄筋コンクリート造5階建て
開設年月日:2014年4月1日
料金:
【1】1K/月額費用合計10万1000~11万7000円
月額費用内訳は賃料6万6000~8万2000円、管理費2万円、生活支援サービス費1万5000円(税別・1人あたり)
【2】1LDK/月額合計18万8000~19万円
月額費用内訳は賃料14万3000~14万5000円、管理費3万円、生活支援サービス費1万5000円(税別・1人あたり)
【3】2LDK/月額合計20万8000~21万円
月額費用内訳は賃料16万3000~16万5000円、管理費3万円、生活支援サービス費1万5000円(税別・1人あたり)
※施設のご選択の際には、できるだけ事前に施設を見学し、担当者から直接お話を聞くなどなさったうえ、あくまでご自身の判断でお選びください。
【このシリーズのバックナンバー】
●入居後は元気になる「高齢者向けのシェアハウス」的サ高住<前編>
●入居後は元気になる「高齢者向けのシェアハウス」的サ高住<後編>
●普通のこと普通にできる住まいを目指す介護付有料老人ホーム<前編>