年齢より老けて見える理由|行動・話し方・におい・身なりの傾向と対策
見た目に比べるとその変化には気づきにくいが、年齢を重ねてからの体のにおいにも、敏感になった方がいい。
体臭の研究に実績のあるロート製薬の調査では、30代では78%、40代では86%が、自分の体臭が変わったと実感しているという。加齢臭は、男性だけの問題ではないのだ。
「40才くらいを境に、女性も加齢臭のもとになる『2-ノネナール』などの分泌量が増えます。男性と分泌量に違いはありますが、原因物質は同じものなのです。そのほかにも、皮脂が酸化した『過酸化物質』もにおいの原因となる。だいたい、20代から30代で増加します。また、女性は桃やココナッツのような甘い香りのする『ラクトン』という成分を持っており、これが20~30代にかけてぐっと減少することを発見しました。加齢とともに、女性らしい香りが失われてしまうのです」(ロート製薬の小谷美帆さん・以下同)
加齢臭を防ぐには、まずは入浴時に汚れや皮脂をしっかり落とすこと。吸着成分や殺菌成分を含むボディーソープや石けんを使うとよい。
油ものの多い食生活もにおいの原因になるが、かといって、極端なダイエットも油っぽいにおいや酸っぱいにおいのもとになるという。
「極端な食事制限で炭水化物やたんぱく質が不足すると、中性脂肪を燃焼しきれず、嫌なにおいのもとになります」
明るい色を身につける
若い頃とは体形が変わってしまい、おしゃれを楽しめない。そんな意識こそが外見の老いを加速させる。好印象プロデュースアカデミー代表の原田眞里さんは、こうした“あきらめ”は服選びにはっきり表れると指摘する。
「“もう年だから”というネガティブな気持ちだと、経済性や機能性ばかりを重視し、ラクなものを選んでしまいます。価格や快適さも大切ですが、その上で色遣いにも気を配って」(原田さん・以下同)
つい無難な紺やグレー、黒や茶系を手に取りがちだが、洋服の色が暗いと全体が暗い印象になってしまう。ただでさえくすみがちな肌に拍車がかかってしまうのだ。
「顔まわりに明るい色を持ってくるだけでも、ぐっと若い印象になります。まずは明るい色の中から選んで。かなりくすみをカバーできます」
体形を隠すためのチュニックや大きめサイズの服ほど、暗い色のものを選ぶとやぼったく見えがち。コンプレックスがあるからこそ、パッと目を引くような色遣いを楽しむことが大切だ。老けた印象を与えないためには、お気に入りの小物を取り入れるのもいい。
毎朝、全身鏡でチェック
「ストールやバッグ、アクセサリーなど、何か1つだけでも、自分が“おしゃれ”“素敵”と思える小物を身につけるといいでしょう」
外出前に姿見で全身をチェックすることを習慣にしたい。
「手鏡だけを使うのではなく、全身のシルエットに注目するようになれば、自然とバランスのよい着こなしができるようになるでしょう」
当たり前のことのようだが、これができていないから老けて見えているというワケ。まずは毎朝、鏡の前に立つところから、見直してみますか。