猫が母になつきません 第178話 「すりすりする」
一軒家は寒い。しかもうちは古い木造の日本家屋、真冬に外気が2℃なら家の中は3℃、ほとんど差がないくらいです。都会のマンションで暮らしていた頃は「寒くてたまらない」みたいなことは全くなかったのですが、実家で暮らし始めてから芯から冷える感じの寒さがつらくて、最初の冬はやたらと防寒グッズを買いました。羊毛スリッパだの、電気ひざかけだの、室内用ダウンだの。寝具も羽毛ふとんやふわもこ系素材の毛布や枕カバーを購入、とにかく寒くて寒くてしかたなかった。思えば最初の冬にはまだ猫がいなくて、さびと暮らしはじめたのは二年目の秋でした。翌年にはわびも。今では私が寝る前に猫がベッドの上でまるまって布団を暖めてくれています。一緒に布団にもぐれば身も心も暖かい。ふわもこ毛布はもう必要ないかもしれないけれど、その感触を一緒に楽しみます。母の冬のお供はもっぱら電気毛布。もったいないが口癖の母もこればかりは電気代を惜しむわけにいかないようです。猫がなついてくれればな…。
【作者プロフィール】
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母とくらすため地元に帰る。典型的な介護離職。モノが堆積していた家を片付けたら居心地がよくなったせいかノラが縁の下で子どもを産んで置いていってしまい、猫二匹(わび♀、さび♀)も家族に。
第101話「まだまだうめぼし」
第102話「ゆずれない」
第103話「ストップ再利用」
第104話「きづかれる」
第105話「いま?」
第106話「あっというま」
第107話「のまない」
第108話「つけない」
第109話「つかない」
第110話「ドライブスルー」
第111話「るすでん」
第112話「リフォーム」
第113話「かいかえる」
第114話「ピンク!」
第115話「足元注意」
第116話「にらまれる」
第117話「さがしもの」
第118話「こっせつ_その後」
第119話「はかない」
第120話「猫の手」
第121話「やればできる」
第122話「あっとうされる」
第123話「おしまくる」
第124話「ゆだんする」
第125話「いただく」
第126話「たべない」
第127話「いるやつ」
第128話「さむい」
第129話「きこえてる?」
第130話「いぞんする」
第131話「はいらない」
第132話「おかないで」
第133話「つける」
第134話「はなせる?」
第135話「あじみする」
第136話「きになる」
第137話「すいてた」
第138話「のばされる」
第139話「とほうにくれる」
第140話「にっこうよく」
第141話「おさまる」
第142話「みせにくる」
第143話「おこられる」
第144話「ぜんぶだす」
第145話「あてはまる」
第146話「みえる」
第147話「ハマる〈ちらしずし編〉」
第148話「 ねている」
第149話「にている」
第150話「週末の恋人」
第151話「みせつける」
第152話「かくす」
第153話「にぶい
第154話「れんしゅうする」
第155話「みつける」
第156話「メッセージ」
第157話 「どうしても」
第158話「いうべきか」
第159話「わかる」
第160話「なくさない」
第161話「かえる」
第162話「こまかい」
第163話「たいふう」
第164話「きゅうきゅう-その1」
第165話「きゅうきゅう-その2」
第166話「きゅうきゅう-その3」
第167話「まねする」
第168話「きえる」
第169話「ひさしぶり」
第170話「おとなになる」
第171話「はがき」
第172話「まくら」
第173話「るすでん-ふたたび」
第174話「のっかる」
第175話「わりきれない」
第176話 「なきかた」
第177話「とりのこされる」