一人ひとりに担当が付きチームでケアにあたる介護付有料老人ホーム<前編>
「担当制にすることで、一人ひとりのご入居者様の細かいニーズが把握しやすくなり、スタッフが責任感を持って仕事をすることができます。また、チームで担当しているので継続性を持って介護をすることができます。例えば、職員が何らかの理由でしばらく離れたとしても、チームがあるのでどのような介護をすればいいのか分からなくなることはありません」(増田さん)
8つの委員会を設置し入居者の生活の質の向上に尽力
アイムス蓮根は入居者に対して行う様々なサポートをより良いものにするため委員会を作っているのだという。委員会は「接遇・倫理」「学習・記録」「感染対策」「排泄」「給食」「事故対策」「身体拘束廃止及び虐待防止」「HAPPY」の8つに分かれていて、いずれのテーマも入居者に直結した内容だ。全ての職員がいずれかの委員会に属している。
例えば「HAPPY委員会」では入居者の「叶えたい夢や日常の希望を叶える支援」に取り組んでいる。受け持ちのスタッフが入居者本人や家族から希望を聞き、いかにして実現していくのかを考える。入居者からは「故郷の風景を見に行きたい」「お墓参りに行きたい」「大好物のお寿司を食べに行きたい」といった希望が出てくるそうだ。
テーマを決めて委員会を作ることで、施設全体の介護の質を高めることに成功しているといえよう。各委員会では勉強会を開いたり、外部から講師を呼んだりと活発に活動しているとのこと。職員はこの委員会を通じた取り組みで達成感を得て、やりがいを感じさらに熱心に仕事に取り組めるようになる。そしてそれが介護の質を向上させるというよいサイクルが生まれているという。
また、アイムス蓮根は町内会の活動への積極参加、地域公開講座の開催、こども110番の家、保育園児との交流などの地域貢献にも力を入れている。その中心を担っている増田さんによると、地域との交流を日頃から図っていると災害時の助け合いにも力を発揮するのだという。また地域の住民からすると普段は中に入ることがないため、職員や入居者を知るいい機会にもなる。
アイムス蓮根は医療・福祉グループを母体としているだけあって、介護に対する取り組みには安定感があり、真摯に取り組んでいる印象を強く感じられた。責任の所在が明確になるように担当者を決めてチームで介護をしていること、テーマ別の委員会を作って質の向上に取り組んでいることが全体としてよく機能している。職員も笑顔で施設全体が明るい雰囲気だ。一泊1万800円(税込)で体験入居もできるので、ぜひ足を運んでみてほしい。
撮影/津野貴生
【データ】
施設名:アイムス蓮根
公式WEBサイト:http://www.ims.gr.jp/hasune/
所在地:東京都板橋区蓮根3丁目14番10号
最寄駅:都営三田線「蓮根」駅より徒歩7分
類型:介護付有料老人ホーム
運営主体:株式会社ハンドベル・ケア
敷地面積:2255.53平方メートル
延床面積:4087.18平方メートル
室数:78室(全室個室、定員78名)
入居要件:契約時満65歳以上で介護保険制度において要支援・要介護の認定を受けている方
構造:鉄骨造4階建
開設年月日:2005年7月1日
料金:
●入居金プラン/入居前払金950万円、月額利用料24万3197円(月額利用料内訳は家賃相当額7万7083円<非課税>、月額管理料6万8400円<税込>、上乗せ介護費3万2914円<税込>、食費6万4800円<税込>)
●月払いプラン/入居前払金0円、月額利用料38万7780円(月額利用料内訳は家賃相当額22万1666円<非課税>、月額管理料6万8400円<税込>、上乗せ介護費3万2914円<税込>、食費6万4800円<税込>)
※施設のご選択の際には、できるだけ事前に施設を見学し、担当者から直接お話を聞くなどなさったうえ、あくまでご自身の判断でお選びください。
【このシリーズのバックナンバー】
●多世代が共に暮らしを営む介護付有料老人ホーム<前編>
●多世代が共に暮らしを営む介護付有料老人ホーム<後編>
●理学療法士が常勤しリハビリ特化型を目指す介護付有料老人ホーム<前編>
●理学療法士が常勤しリハビリ特化型を目指す介護付有料老人ホーム<後編>
●パワーリハビリ他様々なリハビリを実践する介護付有料老人ホーム<前編>
●パワーリハビリ他様々なリハビリを実践する介護付有料老人ホーム<後編>
●入居者第一のハードとソフトを備えた小規模介護付有料老人ホーム<前編>
●入居者第一のハードとソフトを備えた小規模介護付有料老人ホーム<後編>