多世代が共に暮らしを営む介護付有料老人ホーム<前編>
ライフ&シニアハウス日暮里
「ライフ&シニアハウス日暮里」は、多世代型コミュニティハウス「日暮里コミュニティ」の中にある介護付有料老人ホームだ。日暮里駅から徒歩15分ほどの場所にあり、利便性と下町の温かみを感じながら生活することができる。
日暮里コミュニティは荒川区が中学校の跡地を地域貢献のために活用すべく、事業者選定をし、生まれたという経緯がある。若い世代も入居する自主運営型の賃貸住宅「コレクティブハウスかんかん森」や保育園、クリニックと共にある有料老人ホームとはいったいどのような所なのだろうか。
介護が必要になった場合に住みかえできる安心感
ライフ&シニアハウス日暮里を運営する「株式会社生活科学運営」は、1983年に任意団体として設立され、地域コミュニティを創造することを企業理念として住まいづくりを行ってきた。ライフ&シニアハウス日暮里には、自立型の「ライフハウス」と介護型の「シニアハウス」が併設されている。自立の状態でライフハウスに入居し、その後24時間の介護が必要になった場合は、シニアハウスに住みかえることができる。
自立期には自由に生活をし、一時的な体調不良があった場合に通院の付き添いや食事のサポートを受けることができるのだ。生活において援助を受ける必要が生じた時は、ハウスのサポートと外部の訪問サービスなどを組み合わせて利用する。そして、介護が必要になった場合はシニアハウスに移り、身体介護や認知症ケアを受けながら暮らすことが可能。そして希望すれば、協力医と家族との連携のもとに終末期ケア、看取りまで行う体制が整えられている。
ライフ&シニアハウス日暮里のハウス長を務める廣神健二さんは住みかえの必要性の高まりを感じていると話す。
「今月もお一人、住みかえをされました。開設から14年経つので、これからさらに住みかえる方が増えてくると思います。看取りも行っていて、延命治療のために入院する方よりもハウスで最期を迎えたいと希望される方が多いですね」(廣神さん)