家電メーカー事業のノウハウを集結!最新機器、設備が充実の介護施設
2000年に介護保険制度が導入されて以来、通信や建築、飲食など、さまざまな業種が介護事業に参入している。家電メーカー最大手の「パナソニック」は、実はその2年前、有料老人ホーム事業と訪問入浴事業を開始。家電や住宅設備、建材事業で長年培ってきたモノづくりの力を生かして、高齢者の暮らしを支えていきたいと、ユニークな介護サービスを展開している。
そこで、2017年2月にオープンしたショートステイ付き在宅介護サービス拠点「パナソニック エイジフリーケアセンター柏豊住」を訪問。最新設備から暮らし心地までを徹底的にチェックした。
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ロボット車イスにリハビリマシンも!?まるで「未来」な介護アイテム
「『パナソニック エイジフリーケアセンター』とは、”ショートステイ(泊まり)”を中心に、”デイサービス(通い)”と”ケアマネジメント(訪問)”などを1か所でまかなえる在宅介護サービス拠点のことです」と解説してくれたのは、パナソニック エイジフリー株式会社の森田浩一さん。
ここ「パナソニック エイジフリーケアセンター柏豊住」は、パナソニックとしては千葉県初、全国で19か所目の拠点となるという。早速、内部を案内してもらった。
ベッドが車イスに大変身!最新の離床アシストロボットを設置
1階にあるのがデイサービス用のスペースだ。定員は40名。フローリングや家具は柔らかな印象の木目調で統一されているため明るく、実際よりも広々としているように感じられる。
その一角に設置されているのが、離床アシストロボット「リショーネPlus」。ベッドと車イスを融合した新発想のロボットだ。上質なクロス張りでしっかりとした感触、一見、寝心地がよさそうなベッドだが…。
まず、寝ている人をベッドの右側に移動。すると、ベッドの中央から手すりが出てきて寝ている人の左右を囲む。これで転落の心配はない。スタッフがベッドの右側を切り離し、スイッチを入れると、たった30秒でベッドが車イスに早変わり!
モデルになって試した人いわく、「寝心地がよくて思わず眠くなりそう(笑い)。ベッドの真ん中にある分かれ目も、寝ているとまったく感じられません。車イスに変わるときも、足下が持ち上がってしっかり支えてくれるので安心でした」とのこと。
このロボットが、デイサービス用のスペース近くに設置されているのもポイントだ。
「ご自身では寝起きができなくても、デイサービスの活気ある雰囲気がお好きな方もいらっしゃいます。そういう方が『リショーネPlus』をご利用になれば、気が向いたときにいつでも車イスでデイサービスの活動に参加していただけます。
寝たきりの方をベッドから車イスに移すのには、スタッフ2人以上の手が必要ですが、これなら1人が短時間のうちに対応できます。もちろん、ご利用者さまがゆったりと寝たまま、お体への負担なく移動できることもメリットです」(森田さん)