認知症にならない生き方、「恋愛する」「趣味を持つ」「新たなことに挑戦」を
できることなら認知症になりたくない
現在日本国内の認知症患者は全国に500万人と推定されている。きっと誰もができることならば認知症にはなりたくないはずだ。
いちばんの予防策は「脳を使うこと」というのはよくいわれていることだが、それがなかなか難しい。交通機関が発達したことで、足腰が弱ってしまったように、スマホが浸透し、IT化が進み、今では人工知能が話題になっている。便利な社会の中で、私たちはどんどん脳を使わなくてもより快適に生活できるようになっていっているのだ。菅原脳神経外科クリニック院長の菅原道仁さんは、こう語る。
認知症予防、「もうこの年だから…」はNG。新たなことにチャレンジを
「脳の機能が落ちやすい人の特徴は、自分で限界を作ってしまう人。『もうこの年だから無理』とかね。だから、趣味があるなどはとてもいいことです。ぼくは患者さんに、好き嫌いは別にして、例えば孫が好きなもの、音楽でもスポーツでもなんでもいいんですけど、興味を持つことが大事と伝えます。そうして好奇心を持って、新たなことにチャレンジする生活が認知症を予防します」(菅原さん、以下「」内同)
ひとり暮らしの高齢者は年々増加。ご近所付き合いが重要
内閣府の高齢社会白書(2016年版)によると、ひとり暮らしの65才以上の高齢者数は、1980年は88万人だったのに対して、2010年には479万人に増加。2035年には762万人に達する見込みだ。だからこそ、若い世代の趣味の仲間を持ったり、ご近所づきあいをするなどのコミュニケーションが重要になってくる。
「ひとりでいればいるほど話さなくなるし、考えることも決められたパターンでしかやりません。毎日変化があるのは脳にとてもいいんです。
「散歩のコースを変える」「いつものバスの時間を5分遅らす」…生活に変化をつける
全く新しいことを始めることに抵抗がある人は、せめて、例えばいつもの散歩コースを変えるとか、いつものバスの時間を5分遅らせるとか、そういった変化をつけることが大事です。そうして新しいことに気づいたり、考えたりすることが、脳を活性化させます」
さらに夢や目標が生きる気力となる。
「目的は何でもいいんです。日本中の温泉をめぐるとかね。もっといえば誰かと恋愛することだってもちろんいいかもしれないし、それは年齢は関係ありません」
※女性セブン2016年12月22日号